「愛国ネットメディアが絶対報じない尖閣問題」講演会--沖縄タイムズ-2021年04月17日 [ユーラシア・東]
沖縄タイムズ-2021年04月17日-【WEB限定記事】-「愛国ネットメディアが絶対報じない尖閣問題」講演会で見えた、日本と中国の温度差--より覚書
講師の泉川友樹さん(42)は沖縄県出身。中華人民共和国との貿易促進の日本国際貿易促進協会の業務本部次長を務める。
2014年に第2次安倍政権と習近平政権の間で「4項目合意」が結ばれた。それで両国が見解の相違を認めた上で事態をコントロールすることになったため、以降、中国公船が尖閣諸島の領海に侵入する回数は減っている。
2014年に第2次安倍政権と習近平政権の間で「4項目合意」が結ばれた。それで両国が見解の相違を認めた上で事態をコントロールすることになったため、以降、中国公船が尖閣諸島の領海に侵入する回数は減っている。
領海の外側の広大な海域には日中漁業協定が適用され、両国の当局がそれぞれ自国の漁船を取り締まる決まりだから、日本漁船が中国公船に追尾されることはない。中国政府は現在、自国の漁船が尖閣周辺に行くことを認めていない。
中国公船が領海に長時間とどまるのはほとんどが日本の漁船を追跡したケース。広い海でいくらでも漁ができるのに、なぜあえて追いかけられるリスクがある狭い領海へ行くのか「中国は漁業ではなく政治目的とみなしている」という。日本の「漁船」の中には「愛国保守団体」の船がある。
報道で「海警局に武器使用を許可する法律」と紹介される中国の海警法については、講師の泉川友樹さんは「武器使用を抑制する法律だ」と条文を紹介した。船舶が装備する武器を使えるのは「反テロリズムの任務」「深刻な暴力事件の処理」「攻撃を受けた場合」に限定されている。泉川さんは「機関砲で日本漁船を砲撃することは不可能だ。」「海警法をきちんと読みましょう」と話した。
タグ:中国
セックス・イン・ザ・シー--海のきわどいエロスとの密接な関係ー2017刊 [生き物]
セックス・イン・ザ・シー
副タイトル 私たち人間と、性転換をする魚、ロマンチックなロブスター、変わった性癖のイカ、そのほか海のきわどいエロスとの密接な関係
著者1 マラー・J.ハート /著, 桑田 健 /訳
出版年 2017.8
出版者 講談社
講談社選書メチエ 656
ページ数 391p大きさ 19cm
ISBN 978-4-06-258659-7
NDC分類(9版) 481.72
県立図書館収蔵
副タイトル 私たち人間と、性転換をする魚、ロマンチックなロブスター、変わった性癖のイカ、そのほか海のきわどいエロスとの密接な関係
著者1 マラー・J.ハート /著, 桑田 健 /訳
出版年 2017.8
出版者 講談社
講談社選書メチエ 656
ページ数 391p大きさ 19cm
ISBN 978-4-06-258659-7
NDC分類(9版) 481.72
県立図書館収蔵
内容紹介
ロブスターはどんなセックスをしているか? 海の生物たちの性生活を生々しく描き出し、海の大切さに思いを馳せる2016年に出版の大ベストセラー!
海の中では今日も性の饗宴が! クジラやイルカから、エイ、ロブスターまで、海の生物たちの性生活を、最新の研究成果をもとに、ドラマチックにロマンチックに描き出し、生命の源でもある海の神秘に迫る。
海の生物たちがどんなセックス・ライフを送っているのか、知っていますか? サンゴ礁の専門家が書いた本書では、さまざまな海中生物の性生活がドラマチックかつロマンチックに描き出されます。印象的なロブスターについてのくだりから。
「オスの前に立ったメスは、厳かにはさみを持ち上げ、オスの肩にそっと触れ、続いてもう片方の肩に対しても同じ動作を繰り返す。この合図は何らかのメッセージを伝えているように思われる――「今さら私を捨てたりしないでね」と。向かい合ったオスとメスは、互いに大量の「黄金シャワー」を浴びせる。その後、メスは隠れ家の奥に移動し、脱皮に移る。
メスの脱皮には最長で一時間あるいはそれ以上を要するが、メスが最後まで残った殻を脱ぎ捨ててからちょうど三〇分後、本番が始まる。ロブスターの交尾の様子は驚くほどロマンチックだ――ただし、時間は短い。メスの魔法にかかったかつての暴君は、心優しい恋人に変貌する。メスの脱皮が終わるとすぐ、オスは閉じたはさみを海底につけ、覆いかぶさるような姿勢でまだ体のやわらかい相手を守り、時には触角でそっとさすってやる」。
──人間の男女間で繰り広げられるドラマと見紛うばかりです。本書では驚きを誘う海中生物の姿が次々に紹介され、飽きることがありません。
しかし、著者は単に興味本位で本書を書いたわけではないことが徐々に分かってきます。
「私たちが魚を食することができるのは、その魚の餌になる微小な甲殻類が短い周期で繁殖してくれるおかげだ。……――その豊かさの源にあるのが、たくさんのセックスなのだ」。
そして、著者はこう断言するのです。
「海における性の営みが破綻すれば、人間も破綻する。水中で何が起きているのかを知ることが、地上の私たちにとって大切なのはそのためだ」。
興味を惹かれる「セックス」という入口から入って、とりわけ日本人にとっては欠かせない食物を提供してくれる海の大切さを認識すること。そして、海の生物たちを守ることに思いを致すこと。本書は、そんな大きなテーマにいざなってくれる、忘れられない1冊になるでしょう。
目次
はじめに 水に入る前の準備運動
はじめに 水に入る前の準備運動
第I幕 楽しいデート
1 捜 索──海中での相手探し
2 恋人をいざなう──ちょっときわどい誘惑術
3 自由な性を謳歌する──海での性転換
第II幕 いよいよ本番
第一部 挿入するセックス
4 ペニスの章──セックスはコンタクトスポーツだ
5 メスの仕組み──セックスに様々な影響を及ぼす
第二部 挿入しないセックス
6 海での乱交パーティー──みんなで楽しもう
7 シンクロナイズド・セックス──ご近所さんとご一緒に
第III幕 一戦交えた後で
8 性衝動のギアを入れる──海における性の営みを成功に導く方法
おわりに 海は大きな一つのセックスの舞台だ
謝 辞
原注
参考文献
資料:もう少し深く潜るために
著者ら紹介
マラー・J.ハート /Marah J Hardt,
非営利団体「フューチャー・オブ・フィッシュ」の共同研究部長。サンゴ礁の生態学者としての教育を受け、ブルーオーシャン・インスティチュートの元特別研究員。
桑田健[クワタ タケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業
コロナ・東京ではドミナント(支配的地位)は駆逐済、Eek(E484K)を持つ変異株がになっている [コロナウイルス]
Hiroshi Makita Ph.D.@BB45_Coloradoのtwitter より
東京では在来株はとっくに駆逐済、Eek(E484K)を持つ変異株がドミナント(支配的地位)になっている。これをB.1.1.7が更に置換してドミナントになるのが5月である。
東京では、3月上・中旬には既にEekがドミナントであった。これまでのCOVID-19エピデミックでは、変異株の急増は、その時点でのドミナントが何らかの理由で減衰する過程で生じている。
現在東京ではドミナントとして拡大期であったEekがB.1.1.7に圧迫され、ドミナントを失おうとしていることに特徴がある。
現在東京ではドミナントとして拡大期であったEekがB.1.1.7に圧迫され、ドミナントを失おうとしていることに特徴がある。
B1.1.7の倍加時間は10日以下という事が世界ではわかっているが、西日本の事例などから本邦でもそうだろう。
B1.1.7=20I/501Y.V1、UKコロナウイルス変異株、英語: Variant of Concern 202012/01; VOC-202012/01 ヴェアリィアントゥ オフ カァンサァー(ル)ン(ヌ)
B.1.1.7の場合、ほかの変異株より20歳未満の感染者の割合が高かった。「この株は感染力が強いだけでなく、感染した場合に重症化する割合も高く、われわれの懸念はそこにあります」米国テネシー州のバンダービルト大学の医療センターの感染症学教授ウィリアム・シャフナー氏はこう言う。
フランス、パリにあるパスツール研究所のウイルス免疫部門責任者オリビエ・シュワルツ氏によると、すべての年齢層において新規変異株の感染力が高まっており、学校や保育園で密接な接触がある子どもたちは、以前よりも感染しやすくなっている。であれば、子どもたちはお互いに、また家庭において、さらに感染を広げやすいはずだ。
3月10日付けで医学誌「BMJ」に発表された英国の調査では、新規変異株の方が致死リスクが32〜104%高かったことが示された。
B.1.1.7がウイルスのタンパク質に関わる変異を非常に多く獲得し(計17カ所)、その中にはヒトの細胞に取り付く部分であるスパイクタンパク質の変異が8カ所もあるためだと研究者らは考えている。
変異株B.1.1.7のスパイクタンパク質の遺伝子には、「欠失」と呼ばれる変異・遺伝子コードの一部分が欠如する変異がいくつかある。
「欠失」のため感染後に体の免疫反応が起こっても、この変異株は抗体を逃れやすくなるという研究結果が2月5日付けで学術誌「Nature」に発表された。
また「欠失」はスパイクタンパク質の遺伝子を標的とする一部の検査キットにおいて、偽陰性の結果が示される原因ともなる。これは「SGTF(Spike Gene Target Failure) failure とは【意味】失敗,不成功」と呼ばれ、米食品医薬品局(FDA)は、米国内においてB.1.1.7およびその他の欠失変異株が増加していることにより、検査で偽陰性の結果が出る可能性に対処するよう勧告を出している。
】
】
B.1.1.7とEekは競合状態にあるのが、この関係が崩れれば、B.1.1.7が一挙にドミナントを取る。4月中・下旬から5月上旬と思われる。東京は大阪に3週間程度遅行しているだけである。
1984年に生まれてー郝 景芳 [ハオ ジンファン]/著--2020刊 [ユーラシア・東]
郝 景芳 [ハオ ジンファン]/著,
櫻庭 ゆみ子 [サクラバ ユミコ]/訳
装画(平野実穂)
装幀(岡本歌織)
出版年 2020.11
出版者 中央公論新社
ページ数 408p
大きさ 20cm
ISBN 978-4-12-005355-9
NDC分類(9版) 923.7
県立図書館収蔵
新潟市立図書館収蔵
内容紹介
ヒューゴー賞受賞作「折りたたみ北京」の郝景芳が描く〈中国×1984年〉。 一九八四年、春。天津市の工場でエンジニアとして働く沈智は、半年後に第一 子の誕生を控えていた。ある日、友人の王老西から起業の計画を持ちかけられ、 一度は断るが、自分が間もなく三十歳になること、毎日同じことを繰り返す日々 を過ごしていることにふと気がつき愕然とする――
時代の大転換に翻弄され、ついには家族を置いて国を出る決断をした父・沈智。 代中国で自分の生き方を見失う娘・軽雲。選択しなかったもう一つの人生へ の憧憬。二つの時代の中国で、人生の分岐をさまよい続けた父娘が描く円環の 軌跡の先に、物語は衝撃の結末を迎える!
1984年。父は出奔し、私は生まれた。2006年。大学卒業前に進路を見失った軽雲は、父の暮らすプラハに来ていた。二つの時代の中国社会に翻弄され、父と娘は人生の分岐をさまよい続ける…。自伝の形をとった小説。
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著者紹介
郝 景芳 [ハオ ジンファン/かく・けいほう]
1984年中華人民共和国生まれ。精華大学経管学院博士学位取得。作家。ヒューゴー賞中編小説部門を受賞。著書に「郝景芳短篇集」など。
櫻庭ゆみ子[サクラ バユミコ]
東京都生まれ。中国文学研究者、慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
タグ:中国
黒魔術がひそむ国 ミャンマー政治の舞台裏ー2020/10 [ユーラシア・東]
春日 孝之 /著
出版年 2020.10
出版者 河出書房新社
ページ数 277p
大きさ 19cm
ISBN 978-4-309-24979-7
県立図書館収蔵
内容紹介 ミャンマーの国家指導者は黒魔術を心底恐れていて誕生日を明かさない!? 大統領の誕生日と呪術の関係、著名な占星術師による「スーチー大統領」誕生の予言など、ミャンマーの「政治とおまじない」を4つの視点から描き出す。
なぜ、国家元首の誕生日は最高機密なのか?――日本では「敬虔な仏教国」として知られるミャンマーだが、その内実を読み解くには占星術や呪術、数秘術、手相術、ウェイザー(超能力者)信仰など、今も人々の暮らしに息づく「おまじない」の理解が必要不可欠だ。
政治家の権謀術数に利用される黒魔術、予言通りに最高権力を得たアウンサンスーチーと国軍の水面下での攻防、謎のネピドー遷都の背後にあるもの、そしてクーデター計画で密かに作られた「呪いの人形」の存在……。大統領、国軍最高司令官から市井の人たちまでを幅広く取材し、文化人類学的手法を駆使した斬新な切り口でミャンマーの現代政治をスリリングに描いたノンフィクション。
政治家の権謀術数に利用される黒魔術、予言通りに最高権力を得たアウンサンスーチーと国軍の水面下での攻防、謎のネピドー遷都の背後にあるもの、そしてクーデター計画で密かに作られた「呪いの人形」の存在……。大統領、国軍最高司令官から市井の人たちまでを幅広く取材し、文化人類学的手法を駆使した斬新な切り口でミャンマーの現代政治をスリリングに描いたノンフィクション。
正統派ジャーナリストの敏腕ぶりと、黒魔術から内幕を暴くという奇策の二刀流に痺れた!
画期的でスリリングなミャンマー読本。
――高野秀行氏(ノンフィクション作家)
謎多きミャンマー、
気鋭のジャーナリストがあぶり出したその「深層」に驚嘆!
――工藤年博氏(政策研究大学院大学教授、ミャンマー地域研究)
ミャンマー情勢を分析・解説 春日孝之 × 高野孟 × 鳩山友紀夫
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目次
はじめに
プロローグ
第1章 誕生日は国家機密
生年月日とオカルト/黒魔術を除けるには……/テインセイン大統領の兄が明かす出生情報/政権の「お抱え占星術師」現る/漏らされた「国家機密」
第2章 アウンサンスーチーと占星術
アウンサン将軍も惹かれたスピリチュアル世界/予言「スーチーは国家指導者になる」/占星術は「サイエンス」/スーチーに次ぐ民主化運動闘士も占星術師/「暗闇で針穴に糸を通した」予言/スーチーとロヒンギャ問題、そして彼女の行く末
第3章 ネピドー遷都の謎
遷都のキーワードは数字の11/なせヤンゴンが首都ではダメなのか?/遷都を決めたのは誰だ?/ヤダヤ(厄払い)という「魔法の薬」/白象の並外れた存在感
第4章 「呪いの人形」とクーデター
計画の背後に「黒魔術師」/ネウィン一家が最も恐れた「ネウィンの死」/ネウィンの歴史的評価とオカルト趣味/ネウィンは当初、オカルト排除を目指した/「ビルマの鄧小平」キンニュンと占星術師/「呪いの人形」が暗示する「闇の奥」
あとがき
著者
春日 孝之 (カスガ タカユキ)
1961年生まれ。ジャーナリスト、元毎日新聞編集委員。著書に「アフガニスタンから世界を見る」「未知なるミャンマー」など。
江戸・東京水道史 [明治以後・国内]
江戸・東京水道史
堀越 正雄 /[著]
講談社学術文庫 2629
注記「水道の文化史」(鹿島出版会 1981年刊・
・三条市立図書館収蔵)を改題、改版
出版年2020.9
出版者講談社
ページ数315p
大きさ15cm
ISBN978-4-06-520922-6
NDC分類(9版)518.1
内容紹介
徳川家康の命で小石川の水を引いた時から始まった東京の水道は、明治31年に近代化された。関東大震災、戦災など度重なる危機をのりこえ、巨大化の一途をたどる首都の生活を支えてきた、水道の発展の歴史を描く。
徳川家康の命で小石川の水を引いた時から始まった東京の水道は、明治31年に近代化された。関東大震災、戦災など度重なる危機をのりこえ、巨大化の一途をたどる首都の生活を支えてきた、水道の発展の歴史を描く。
徳川氏入国以降中心都市となった江戸では、拡大する市街に上水を供するため、すでに独創的な工夫を絶えず続けていた。東京と改まってのち、明治20年の横浜に始まる近代水道は同31年に東京でも通水を開始する。
以来日本の首都として急速に発展した東京は、震災、戦災、水害、渇水、地盤沈下、断水と度重なる危機をどう乗り越え、発展してきたのか。
家康が家臣に命じ小石川の上水を引いてから淀橋浄水場が「跡地」となるまで、供給側と市民生活の変貌を描く。戦前より長年、東京都水道局で実務に携わった著者ならではの視点で描く、技術の進化と市民生活の変貌。渾身の「水道の文化史」。 (原本:『水道の文化史』鹿島出版会、1981年刊)
以来日本の首都として急速に発展した東京は、震災、戦災、水害、渇水、地盤沈下、断水と度重なる危機をどう乗り越え、発展してきたのか。
家康が家臣に命じ小石川の上水を引いてから淀橋浄水場が「跡地」となるまで、供給側と市民生活の変貌を描く。戦前より長年、東京都水道局で実務に携わった著者ならではの視点で描く、技術の進化と市民生活の変貌。渾身の「水道の文化史」。 (原本:『水道の文化史』鹿島出版会、1981年刊)
目次
1 江戸の暮らしの中の水
(江戸の発展と水道の建設;完成された江戸水道の給水システム)
(江戸の発展と水道の建設;完成された江戸水道の給水システム)
2 江戸から東京へ
(文明開化と水道改良の機運;近代水道創設前夜;永くかかった水道改良工事;文明開化の水)
(文明開化と水道改良の機運;近代水道創設前夜;永くかかった水道改良工事;文明開化の水)
3 変わりゆく都市生活と水道
(いちじるしく手間どった水道拡張―大正二年より昭和十二年に至る二四ヵ年継続事業
;震災被害と復旧および拡張工事の推移;市域拡張と町村水道・民営水道の合併・買収)
(いちじるしく手間どった水道拡張―大正二年より昭和十二年に至る二四ヵ年継続事業
;震災被害と復旧および拡張工事の推移;市域拡張と町村水道・民営水道の合併・買収)
4 戦争と水道
(戦時下の水道;終戦直後の水道)
(戦時下の水道;終戦直後の水道)
5 戦後の都市生活と水道
(都市の復興と給水需要の増大;水道拡張工事の進行
;変貌する東京の水道地図―多摩川系中心から利根川系が主流に
;江東地区の地盤沈下対策と市街地再開発―下水処理水再利用による工業用水道の建設など
(都市の復興と給水需要の増大;水道拡張工事の進行
;変貌する東京の水道地図―多摩川系中心から利根川系が主流に
;江東地区の地盤沈下対策と市街地再開発―下水処理水再利用による工業用水道の建設など
;新宿副都心計画による淀橋浄水場の移転;広域水道(三多摩水道の一元化)
水需要の抑制と新しい水源を求めて―迫られる発想の転換、節水型社会の創造へ)
著者等紹介
堀越正雄[ホリコシ マサオ]
1916‐2000。千葉県生まれ。明治大学専門部地理歴史科卒業。東京市水道局勤務。日本水道協会特別会員。詩人・祝算之介(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ごみと日本人--衛生・勤倹・リサイクルからみる近代史ー2015 [明治以後・国内]
ミネルヴァ書房
ページ数 12,317,7p
大きさ 19cm
出版年 2015.6
ISBN 978-4-623-07376-4
ページ数 12,317,7p
大きさ 19cm
出版年 2015.6
ISBN 978-4-623-07376-4
県立図書館収蔵
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート2階技術 518.5/イナ/
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート2階技術 518.5/イナ/
内容紹介
ごみ問題の誕生は、日本の近代化・産業発展と表裏一体の関係にある。本書は、この問題を通じて日本近代史を読み解くものである。
開国で江戸の街はどう変わったか?
松方デフレがごみ問題に与えた影響とは?
与謝野晶子はなぜ廃物利用を批判したのか?
東條英機はなぜごみをあさったのか?
日本の近代化・産業発展と表裏一体にごみ処理の歩みがある。そこから、日本の知られざる一面がみえてくる。
ごみにまつわる詳細なデータと象徴的なエピソードで、幕末から敗戦に至る日本の歩みを描き出した意欲作、
開国で江戸の街はどう変わったか?
松方デフレがごみ問題に与えた影響とは?
与謝野晶子はなぜ廃物利用を批判したのか?
東條英機はなぜごみをあさったのか?
日本の近代化・産業発展と表裏一体にごみ処理の歩みがある。そこから、日本の知られざる一面がみえてくる。
ごみにまつわる詳細なデータと象徴的なエピソードで、幕末から敗戦に至る日本の歩みを描き出した意欲作、
目次
第1章 ごみ収益の奪い合い―開港と混迷の時代
第2章 衛生へのめざめ―コレラ禍と松方デフレ
第3章 たくましき明治の企業家たち―リサイクル業の盛衰
第4章 ごみが「廃棄物」になった日―汚物掃除法とその後
第5章 与謝野晶子、廃物利用ブームを叱る―「勤倹」と女子教育
第6章 成金景気、リサイクルが多様化―第一次世界大戦の余波
第7章 ごみとはいえぬが廃棄物?―震災ガレキ、公害、屎尿
第8章 新しい「廃品回収」参入者―そして昭和戦時下へ
第9章 「決戦だ、残らず出そう鉄と銅」―戦局の悪化と銃後の苦闘
第10章 衛生処理の敗戦―焼跡にごみと屎尿が捨てられて
第2章 衛生へのめざめ―コレラ禍と松方デフレ
第3章 たくましき明治の企業家たち―リサイクル業の盛衰
第4章 ごみが「廃棄物」になった日―汚物掃除法とその後
第5章 与謝野晶子、廃物利用ブームを叱る―「勤倹」と女子教育
第6章 成金景気、リサイクルが多様化―第一次世界大戦の余波
第7章 ごみとはいえぬが廃棄物?―震災ガレキ、公害、屎尿
第8章 新しい「廃品回収」参入者―そして昭和戦時下へ
第9章 「決戦だ、残らず出そう鉄と銅」―戦局の悪化と銃後の苦闘
第10章 衛生処理の敗戦―焼跡にごみと屎尿が捨てられて
著者等紹介
稲村光郎[イナムラミツオ]
1941年生まれ。1968年北海道大学大学院工学研究科修士課程修了(衛生工学)。東京都(清掃局・下水道局・環境局)、(株)タクマを経て現在、稲村技術士事務所代表。廃棄物資源循環学会ごみ文化歴史研究部会会員。廃棄物処理施設技術管理協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
第一章 ごみ収益の奪い合い——開港と混迷の時代
1 海を渡ったボロ
2 屑物も輸出
3 東京のごみ問題
4 リサイクルは貧困を救ったか
コラム1 カラスが東京をきれいにした?
第二章 衛生へのめざめ——コレラ禍と松方デフレ
1 コレラ禍が生んだ衛生
2 松方デフレとごみ問題
3 ごみ処理を規制化
4 残飯屋が繁盛
コラム2 皇居火災とスクラップ価格
コラム3 明治の「とっかえべえ」
第三章 たくましき明治の企業家たち——リサイクル業の盛衰
1 製紙産業のリサイクル
2 新興産業のリサイクル
3 江戸リサイクルの地盤沈下
コラム4 古着と衛生
コラム5 浅草紙
第四章 ごみが「廃棄物」になった日——汚物掃除法とその後
1 「汚物掃除法」の制定
2 ごみ収集が市の責任に
3 ごみ肥料化の終わり
コラム6 「ごみ」は、腐るもの、燃えるもの
第五章 与謝野晶子、廃物利用ブームを叱る——「勤倹」と女子教育
1 「廃物利用」は、金けの早道
2 漫画誌『東京パック』にみる廃物利用観
3 ブームの内情
4 「戊申詔書」と廃物利用
5 与謝野晶子の「廃物利用」批判
6 「倹約」は屑の価格次第
コラム7 バイオガスの利用
第六章 成金景気、リサイクルが多様化——第一次世界大戦の余波
1 成金景気と古物商の隆盛
2 『国勢調査職業名鑑』にみる多彩なリサイクル
3 工業化の進行とリサイクルの発展
4 リサイクル産業の盛衰
第七章 ごみとはいえぬが廃棄物?——震災ガレキ、公害、屎尿
1 関東大震災のガレキ利用
2 工場廃棄物による公害、そして副産物化
3 都市にあふれる屎尿
コラム8 ごみ焼却の熱回収
第八章 新しい「廃品回収」参入者——そして昭和戦時下へ
1 廃品回収へ素人が参入
2 市川房枝と国防婦人会
3 戦時回収がはじまる
4 隣組の組織化と金買上げ運動
5 鉄屑の回収と統制経済のはじまり
コラム9 ごみは文化の尺度
コラム10 戦時回収余話① 貴金属とダイヤの回収
第九章 「決戦だ、残らず出そう鉄と銅」——戦局の悪化と銃後の苦闘
1 「廃品回収」から「特別回収」へ
2 太平洋戦争開戦と一般家庭からの特別回収
3 「企業整備」という名の金属回収
4 銅像や梵鐘も「召集」
5 「非常回収」と「決戦回収」
コラム11 戦時回収余話② 椎名悦三郎の資源回収論
コラム12 戦時回収余話③ アメリカの戦時資源回収
コラム13 戦時回収余話④ 回収理由も変わった
コラム14 戦時回収余話⑤ 戦火の下での回収
第一〇章 衛生処理の敗戦——焼跡にごみと屎尿が捨てられて
1 ごみと戦う隣組
2 東京市の生ごみ飼料化・コンポスト化
3 飼料化・コンポスト化の全国的な広がり
4 屎尿も自家処理へ
5 破局、そして再建へ
コラム15 ごみ箱の内容チェック
コラム16 食品むだなし運動
1 海を渡ったボロ
2 屑物も輸出
3 東京のごみ問題
4 リサイクルは貧困を救ったか
コラム1 カラスが東京をきれいにした?
第二章 衛生へのめざめ——コレラ禍と松方デフレ
1 コレラ禍が生んだ衛生
2 松方デフレとごみ問題
3 ごみ処理を規制化
4 残飯屋が繁盛
コラム2 皇居火災とスクラップ価格
コラム3 明治の「とっかえべえ」
第三章 たくましき明治の企業家たち——リサイクル業の盛衰
1 製紙産業のリサイクル
2 新興産業のリサイクル
3 江戸リサイクルの地盤沈下
コラム4 古着と衛生
コラム5 浅草紙
第四章 ごみが「廃棄物」になった日——汚物掃除法とその後
1 「汚物掃除法」の制定
2 ごみ収集が市の責任に
3 ごみ肥料化の終わり
コラム6 「ごみ」は、腐るもの、燃えるもの
第五章 与謝野晶子、廃物利用ブームを叱る——「勤倹」と女子教育
1 「廃物利用」は、金けの早道
2 漫画誌『東京パック』にみる廃物利用観
3 ブームの内情
4 「戊申詔書」と廃物利用
5 与謝野晶子の「廃物利用」批判
6 「倹約」は屑の価格次第
コラム7 バイオガスの利用
第六章 成金景気、リサイクルが多様化——第一次世界大戦の余波
1 成金景気と古物商の隆盛
2 『国勢調査職業名鑑』にみる多彩なリサイクル
3 工業化の進行とリサイクルの発展
4 リサイクル産業の盛衰
第七章 ごみとはいえぬが廃棄物?——震災ガレキ、公害、屎尿
1 関東大震災のガレキ利用
2 工場廃棄物による公害、そして副産物化
3 都市にあふれる屎尿
コラム8 ごみ焼却の熱回収
第八章 新しい「廃品回収」参入者——そして昭和戦時下へ
1 廃品回収へ素人が参入
2 市川房枝と国防婦人会
3 戦時回収がはじまる
4 隣組の組織化と金買上げ運動
5 鉄屑の回収と統制経済のはじまり
コラム9 ごみは文化の尺度
コラム10 戦時回収余話① 貴金属とダイヤの回収
第九章 「決戦だ、残らず出そう鉄と銅」——戦局の悪化と銃後の苦闘
1 「廃品回収」から「特別回収」へ
2 太平洋戦争開戦と一般家庭からの特別回収
3 「企業整備」という名の金属回収
4 銅像や梵鐘も「召集」
5 「非常回収」と「決戦回収」
コラム11 戦時回収余話② 椎名悦三郎の資源回収論
コラム12 戦時回収余話③ アメリカの戦時資源回収
コラム13 戦時回収余話④ 回収理由も変わった
コラム14 戦時回収余話⑤ 戦火の下での回収
第一〇章 衛生処理の敗戦——焼跡にごみと屎尿が捨てられて
1 ごみと戦う隣組
2 東京市の生ごみ飼料化・コンポスト化
3 飼料化・コンポスト化の全国的な広がり
4 屎尿も自家処理へ
5 破局、そして再建へ
コラム15 ごみ箱の内容チェック
コラム16 食品むだなし運動
氏名の誕生--江戸時代の名前はなぜ消えたのかー2021/04刊 ほか [明治以前・国内]
氏名の誕生 ─江戸時代の名前はなぜ消えたのか
尾脇 秀和[オワキ ヒデカズ] 著
筑摩書房
シリーズ:ちくま新書 1567
刊行日: 2021/04/06
ページ数:320
ISBN:978-4-480-07376-1
尾脇 秀和[オワキ ヒデカズ] 著
筑摩書房
シリーズ:ちくま新書 1567
刊行日: 2021/04/06
ページ数:320
ISBN:978-4-480-07376-1
私たちの「氏名」はいつできたのか? 明治政府が行った改革が、江戸時代の常識を破壊し大混乱を巻き起こす。気鋭の研究者が近世・近代移行期の実像を活写する。
内容説明
内容説明
私たちが使う「氏名」の形は昔からの伝統だと思われがちだが、約一五〇年前、明治新政府によって創出されたものだ。その背景には幕府と朝廷との人名をめぐる認識の齟齬があった。江戸時代、人名には身分を表示する役割があったが、王政復古を機に予期せぬ形で大混乱の末に破綻。さらに新政府による場当たり的対応の果てに「氏名」が生まれ、それは国民管理のための道具へと変貌していく。気鋭の歴史研究者が、「氏名」誕生の歴史から、近世・近代移行期の実像を活写する。
女性の「氏名」p297
目次
第一章 「名前」の一般常識
第二章 「名前」にあらざる「姓名」
第三章 古代を夢みる常識
第四章 揺らぐ常識
第五章 王政復古のはじまり
第六章 名を正した結末
第七章 「氏名」と国民管理
第一章 「名前」の一般常識
第二章 「名前」にあらざる「姓名」
第三章 古代を夢みる常識
第四章 揺らぐ常識
第五章 王政復古のはじまり
第六章 名を正した結末
第七章 「氏名」と国民管理
著者等紹介
尾脇秀和[オワキ ヒデカズ]
1983年京都府生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、神戸大学経済経営研究所研究員、佛教大学非常勤講師。専門は日本近世史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
壱人両名 江戸日本の知られざる二重身分
尾脇 秀和 /著
出版者 NHK出版
シリーズ NHKブックス 1256
ページ数 294p
ページ数 294p
出版年 2019.4
NDC分類(9版) 210.5
ISBN 978-4-14-091256-0
新潟市立図書館収蔵 豊栄館ほか
内容説明
江戸時代の「身分」は、世襲で、固定されていたといわれる。しかし実際には、自在に身分をまたぐ人々が全国に大勢いた。百姓が、ある時は裃を着て刀を差し、侍となって出仕する―周囲はそうと知りながら咎めず、お上もこれを認めている。なぜそんなことが、広く日本各地で行われていたのか?本書は、名もなき人々の言動を生き生きと再現しながら、「融通を利かせて齟齬を解消する」ことを最優先する江戸時代特有の秩序観を浮かび上がらせていく。近世日本の知られざる実態を巧みに描き出す瞠目の書!
目次
序章 二つの名前をもつ男
第1章 名前と支配と身分なるもの
第2章 存在を公認される壱人両名―身分と職分
第3章 一人で二人の百姓たち―村と百姓の両人別
第4章 こちらで百姓、あちらで町人―村と町をまたぐ両人別
第5章 士と庶を兼ねる者たち―両人別ではない二重身分
第6章 それですべてがうまくいく?―作法・習慣としての壱人両名
第7章 壊される世界―壱人両名の終焉
終章 壱人両名とは何だったのか
副書名 「帯刀」は武士の特権か?
尾脇 秀和/著
--吉川弘文館
シリーズ名1 歴史文化ライブラリー 472
--2018.8
--ISBN/ISSN:4-642-05872-8
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート2階 /210.5/オワ/
県立図書館収蔵
「帯刀」=武士の特権という今日の“常識”は、はたして正しいのか。江戸~明治初年まで、武器からファッション・身分標識・旧弊のシンボルへと移り変わる姿と維新で消えゆくまでを追い、「帯刀」の本当の意味に迫る。
帯刀とはなにか―プロローグ
/帯刀の誕生と変質―武器・ファッション・身分標識(刀・脇差を帯びること/帯刀規制のはじまり/百姓・町人の脇差)
/身分標識としての帯刀―「帯刀人」の登場(非常帯刀の登場―京都の帯刀改/天和三年令の弛緩/帯刀の特権化と整備/帯刀へのまなざし)
/虚栄と由緒と混乱と―ひろがる「帯刀」のゆくえ(帯刀に魅せられて/「士」に紛れゆく者たち/帯刀と身分秩序/白刃に血が滴るとき―終わりの序曲)
/明治初年の帯刀再編―消えゆく身分標識(平民帯刀の整理/三治一致と藩の帯刀許可/暮往く帯刀人の時代)
/身分標識から旧弊・凶器へ―貶められた最期(脱刀がもたらしたもの/帯刀意義の変質/廃刀の時代/変わる常識、消えゆく習慣)
/刀を差せない日―エピローグ
生きづらい明治社会--不安と競争の時代--岩波ジュニア新書883 [明治以後・国内]
生きづらい明治社会 不安と競争の時代
著者名1 松沢 裕作 /著
出版者 岩波書店 岩波ジュニア新書 883
出版年 2018.9
ページ数 14,162p
大きさ 18cm
ISBN 978-4-00-500883-4
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート児童知識 ほか
NDC分類(9版) 210.6
NDC分類(9版) 210.6
内容紹介 中学生向け漢字にルビ全部ふられている。クリックしたら試し読みある。
日本が近代化に向けて大きな一歩を踏み出した明治時代は実はとても厳しい社会でした。景気の急激な変動、出世競争、貧困...。さまざまな困難と向き合いながら、人々はこの時代をどう生きたのでしょうか?不安と競争をキーワードに、明治という社会を読み解きます。
私には、これまで明治時代の歴史を研究してきて感じることが一つあります。それは、このような大きな変化の時代の、そのさなかに自分が生きていたら、とても不安だっただろうということです。これまでの社会の仕組みがガラガラとこわれ、見通しのはっきりしないなかで新しい社会の仕組みがつぎつぎとできあがってゆく。良くも悪くも人生に見通しが立てられた時代がいきなり終わってしまったわけです。私は臆(おく) 病(びょう) なので、そんな社会に生きることを考えると、なかなかつらいだろうなと思ってしまいます。
私がこの本のなかでこれから述べることは、不安のなかを生きた明治時代の人たちは、ある種の「わな」にはまってしまったということです。人は不安だとついついやたらとがんばってしまったりします。みんなが不安だとみんながやたらとがんばりだすので、取り残されるんじゃないかと不安になり、ますますがんばってしまったりします。これは、実は「わな」です。なぜなら、世の中は努力すればかならず報われるようにはできていないからです。
明治時代と現代のあいだには一〇〇年以上の隔たりがあり、単純にくらべることはできません。しかし、考える手がかりとして、明治時代と現代の似ている点をみつけることはできます。これから、この本では、そうした似ている点を手がかりにしながら、なぜ明治の人びとはこんな「わな」にはまってしまったのかを考えてみたいと思います。
考える手がかりとして、明治時代と現代の似ている点をみつけることはできます。これから、この本では、そうした似ている点を手がかりにしながら、なぜ明治の人びとはこんな「わな」にはまってしまったのかを考えてみたいと思います 「はじめに」より
目次
はじめに
第一章 突然景気が悪くなる──松方デフレと負債農民騒擾
景気変動/松方デフレ/松方デフレの影響/負債農民騒擾/江戸時代の習慣と明治の制度/須長漣造の怒り/デフレーションという不条理
第二章 その日暮らしの人びと──都市下層社会
ドヤ街とネットカフェ/貧民窟/貧民窟のルポルタージュ/住居と家族/職業と食事/都市下層社会の特徴
第三章 貧困者への冷たい視線──恤救規則
生活保護/恤救規則/恤救規則の制定過程/窮民救助法案の挫折
第四章 小さな政府と努力する人びと──通俗道徳
カネのない明治政府/地租改正と減税/通俗道徳/江戸時代から明治時代へ
第五章 競争する人びと──立身出世
日清戦争/地租の増税と地方利益誘導の政治/貧民救助論争/逃れられない「わな」/立身出世の時代
第六章 「家」に働かされる──娼妓・女工・農家の女性
売買される女性・非正規雇用の女性/公娼制度/芸娼妓解放令/「自由意志」という建て前/「家」とは何か/「家」のために働く女性/女性の抑圧のさまざまな形
第七章 暴れる若い男性たち──日露戦争後の都市民衆騒擾
デモと暴動/日比谷焼き打ち事件/日比谷事件後の都市民衆騒擾/なぜ若い男性は暴動をおこすか/「あえて」もまた「わな」/戦争と平和,暴力と非暴力
おわりに──現代と明治のあいだ
著者
松沢裕作(まつざわ ゆうさく)
1976年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学。慶應義塾大学経済学部准教授。専門は日本近代史。著書に「町村合併から生まれた日本近代」など。
江戸東京の明治維新--岩波新書 新赤版 1734 [明治以後・国内]
横山 百合子 /著
岩波書店
岩波新書 新赤版 1734
出版年 2018.8
ページ数 11,197p
大きさ 18cm
NDC分類(9版) 210.61
ISBN 978-4-00-431734-0
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート新書
内容紹介 維新の激動に飲み込まれた江戸。諸大名の一斉帰国で人口は一挙に激減。横行する浮浪士のテロ、荒廃する屋敷地、流動化する身分。秩序が解体してゆく東京で、時代の変化に食らいつき、必死にもがきつづけた人びとの明治維新史。
目次
はじめに
第一章 江戸から東京へ
第一節 大名小路の風景
江戸切絵図「御曲輪内大名小路」/江戸城登城風景図屛風/腰掛茶屋/賑わう内桜田門
第二節 戦略的な藩邸配置
「大名小路」藩邸の主/上屋敷,中屋敷,下屋敷の役割/中屋敷の新たな役割
第三節 江戸の占領統治
薩摩藩邸浪士の御用盗み/江戸城開城直後の情勢/東京様お酒頂戴/東京城吹上苑拝観
第四節 荒廃する武家地
激減する人口/焦る江戸藩邸/帰るに帰れぬ藩士たち
第五節 新しい屋敷主たち
公家たちの登場/変貌する大名小路/「東京十二景内桜田」の光景
第二章 東京の旧幕臣たち
第一節 新政府の悩み
困難な治安回復/脱籍浮浪士問題/東京の戸籍編成
第二節 身分の再編という矛盾
身分制度と新政府/近世の身分とは何か/身分制の解体を考える視点/身分制の再編/明治二年兵制論争/奇兵隊の反乱
第三節 旧幕臣本多元治の明治維新
困窮する旧幕臣たち/朝臣化旧幕臣本多元治/土地経営で生計をたてる/土地の引替/混迷する武家地政策/土地獲得の欲望/本所一つ目という場/一つの人民に二つの触頭
第三章 町中に生きる
第一節 家守たちの町中
東京府知事の江戸学事始め/二つの役割を負う家守/家守の株化/その日稼ぎの人びと
第二節 明治の人返し
四ッ谷伝馬町新一丁目の場合/天皇の食費も削減を/一万人の「物貰いの者」/「家守の町中」の否定
第三節 路上の明治維新
床店とは/なぜ路上で店を開けたか/神田柳原土手通り床店/床所持主と床商人/床商人の地税上納運動/床店のゆくえ
第四章 遊廓の明治維新
第一節 新吉原遊廓と江戸の社会
東京府知事大久保一翁の伺い書/新吉原遊女町の役と特権/動揺する幕末の遊廓
第二節 遊廓を支える金融と人身売買
仏光寺名目金貸付/財としての遊女/商品としての遊女の身体/明治五年芸娼妓解放令
第三節 遊女いやだ――遊女かしくの闘い
竹次郎一件/稚拙な結婚嘆願書/政五郎の対応策/菊次郎一件/かしくの願い
第四節 変容するまなざし
下層社会を生きる矜持/崩壊する遊廓秩序/「自由意思」の売春/隠売女から淫売女へ
第五章 屠場をめぐる人びと
第一節 弾左衛門支配の終焉
関八州えた頭弾左衛門/弾左衛門支配/賤民廃止令
第二節 牛肉産業のはじまり
牛肉需要の急増/官許
横山百合子(よこやまゆりこ)
1956年生まれ。1979年東京大学文学部国史学科卒業.神奈川県立高校で社会科教諭として勤務後,1999 年退職.2003年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。国立歴史民俗博物館教授。専攻は日本近世史。著書に「明治維新と近世身分制の解体」(山川出版社,2005年、山川歴史モノグラフ 8)など。