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モンゴル帝国時代に蒸留酒を知る  宮脇淳子 [食から見る]

モンゴル帝国時代に蒸留酒を知る 宮脇淳子

 歴史から中国を観る 50


老酒 らおちゅう

黄酒 ホアンチュウ 

白酒 パイチュウ

モンゴルの遊牧民が飲む酒は?

 野菜が不足しがちな遊牧民は馬乳酒を摂取する事によって、ミネラル・ビタミンを補給しているそうです。 家族みんなで飲むお酒「馬乳酒」は、馬の乳を発酵させた飲料で、モンゴル語で「アイラグ」と言います。

 馬乳酒はさらさらした感じのする、白いどぶろくです。 アルコールは1〜2.5%ほどしかありません。 モンゴルでは、赤ん坊や小さな子どもにも飲ませていて、酒というより一種の薬および栄養源と考えられている飲み物です。 この馬乳酒に続いて、乳製品の盛り合わせが出されます。

モンゴルで蒸留酒を何と呼びますか?

 モンゴルでは蒸留酒のことを「アルヒ」(ARKHI)と呼びます。 このお酒は、日本に伝わった焼酎の源流のひとつと言われております。 語源はアラビア語で、蒸留酒を意味する「アラック」(ARRACK:アラビア語で『汗の雫』と言う意味)。

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人類堆肥化--60日かけて遺体を「堆肥」にする「テラメーション」米国 [食から見る]


人の遺体をおがくずなどと微生物の働きで土に還し「堆肥」にする「テラメーション」葬法が、米国で特に若い世代から注目を集めている。
アメリカ合衆国西海岸最北部のワシントン州は、2019年にアメリカで初めて火葬でも、棺に納めて土に埋めるのでもなく、遺体を自然に土に還す葬送の仕方「テラメーションTerramation」を合法化した。

 人は誰でも死ぬ。だからこそ地上で最後の行為は持続可能で、地球に恩返しできるものにしたい。だが、火葬も納棺土葬も持続可能には程遠い。1回の火葬には通常115リットル近い燃料が使われ、大気中に排出される二酸化炭素は245キロと推定される。一方、一般的な納棺土葬は場所を取るし、遺体の腐敗を防ぐために発癌物質のホルムアルデヒドを使うことが多い。

 テラメーションでは6消費するエネルギーは火葬の10分の1ほどだ。遺体を「ベセル(舟)」と呼ぶ容器に横たえる。ベセルにワラやおがくずなどの有機物を詰めて密閉する。そして酸素を送り込んで循環させる。すると人体表面・体内の微生物の働きで、遺体は少しずつ土に戻っていく。ある母親は、息子の眠るベセルに何日も寄り添っていた。

 ベセルに花や思い出の品を入れたがる人もいる、有機物であれば、原則OKだ。1カ月で家庭菜園で使うコンポスト(堆肥)のような甘い香りがする。2カ月目は土をじっくり寝かせ、呼吸させる。出来上がった土は遺族に返す。大切な土だ。持ち帰って、親戚の人や友人たちに分けるのもいい。庭にまいて、花や樹木を育てるのもいい。

テラメーションにかかる費用は全体で4950米ドル。テラメーションの希望者には、なぜか若い人が多い。最初の5件は40歳以下の人だった。
【動画】「テラメーション」の仕組みと実際の様子  https://youtu.be/j5-CLcl8B2g

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兵庫・食肉センター> 屠畜人 [食から見る]

 兵庫県内で4月、牛の屠畜(とちく)人に会い、手を見せてもらった。職人と称される人の手は、その仕事の本質、その人のキャリア、くせまでも想起させる。「他人(ひと)様に見せるもんとちゃう」。職人たちは口をそろえながらも、拒まず、むしろ「見てくれ」と言わんばかりに差し出してきた。
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40代の屠畜人の手。皮や肉をつかむため指は前かがみで太く、関節は大きい。
ナイフで受傷した複数の縫い痕が残る(兵庫県内で)
 ハンバーグ、すき焼き、しょうが焼き、唐揚げ。人気のおかずは、牛、豚、鶏の「食肉」から調理される。戦後日本人のタンパク源として、現代は世界遺産「和食」の食材としても欠かせない。
 体重500キロを超える和牛がどうやったら食卓に上るのか。農家が育てた「命」は、屠(ほふ)られて初めて「食べ物」になり、枝肉として取引され、ロースやバラなどとしてスーパーや精肉店に並ぶ。利用が禁じられている脳や脊髄を除く食用以外の部位は、バッグや靴、医薬品、化粧品の原材料になる。
 文字通り屠畜人が命を屠り、誰もが「いただいている」構図だ。


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静岡県・鹿のわな猟> 捕獲効率化手法を開発 [食から見る]

静岡県農林技術研究所森林・林業研究センターは、鹿を効率よく捕獲できる手法を開発した。鹿の目線をそらすため餌を立ち木に設置し、根元にくくりわなを仕掛ける。十分に餌付けしてわなを仕掛けるため、餌付けの期間中は他の動物を捕まえていないかを確認する見回りが不要で、大幅に省力化できる。
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 鹿は警戒心が強いため餌付けは10日ほど行う。鹿の足跡を見つけ獣道から少し離れた立ち木の根元に餌をまく。鹿が餌を毎回食べていることを確認したら、立ち木の1・2メートルほどの高さに餌をビニール袋に入れて針金でくくる。鹿が首を伸ばした時の前足の位置にわなを置く。
 餌は鹿が好む畜産用のアルファルファヘイキューブをほぐして使う。袋に入れ、雨天時の劣化を防ぐ。イノシシや熊は興味を示しにくい。
 同センターの大場孝裕上席研究員は「天気や捕獲者側の都合に合わせてわなを設置して捕獲を狙えるため、見回る労力を減らせる」と見込む。
 県内では伊豆地域の鹿被害が数多い。同地域で活動する田方猟友会の鈴木忠治会長は「餌が少ない冬場や標高の高い場所で、効率よく鹿の捕獲ができそうだ」と期待する。
日本農業新聞の2021年05月07日記事  https://www.agrinews.co.jp/p54201.html  


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山梨・小菅村のわな猟> 生きるため…巡る命 [食から見る]

 男性2人の後を追い、深く積もった落ち葉に足を取られながら45度の斜面を登る。春の風が木立を渡り、尾根を吹き上がった。その先に座り込んでいた角のある鹿が2人の気配に気付き、立ち上がった。慌てて逆方向に駆け出したが、右前脚にかかったわなから伸びるワイヤに引き戻された。マスク姿の2人が慎重に間合いを詰めていく。
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 青柳博樹さん(46)と鈴木一聡さん(36)。山梨県小菅村で活動しているくくりわなの猟師5人のうちの2人だ。自然体験ツアーや鹿の管理捕獲などを行う民間企業「boonboon(ブンブン)」の社長と社員。
 標高2000メートルから600メートルの山懐にある人口700人弱の小菅村は、平地が少なく、斜面に集落が連なる「天空のまち」だ。畑も斜面をそのまま耕しているのだが、いずれも高さ2・5メートルの電気柵で囲われていることに驚く。まるで「監獄の耕作地」だ。
 理由は鹿やイノシシ、猿などの「食害」から農作物を守るため。ソバやジャガイモ、ホウレンソウなどの野菜を自給している村の死活問題だ。イノシシや猿は電気柵でなんとか防げるが、鹿は高さ2メートル以上も跳び越える脚力を持つ。青柳さんと鈴木さんの主任務も鹿の捕獲だ。
 村人の命をつなぐ「食」を守るため、動物の命を奪う。人間にとって「害獣」に違いないが、動物に人への悪意はなく、生きるための本能にすぎない。だから、命を奪った鹿は余すところなく利活用する。ブンブンの社是だ。……
 


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食卓を変えた植物学者-世界くだものハンティングの旅--2021年4月刊行予定 [食から見る]

食卓を変えた植物学者81m+0enqhXL.jpg卓を変えた植物学者

 世界くだものハンティングの旅


ダニエル・ストーン[著]三木直子[訳]

築地書館

四六判 384頁+カラー口絵8頁予定

 2021年4月28日刊行予定

 ISBN978-4-8067-1620-4


大豆、アボカド、マンゴー、レモンから日本の桜まで。世界の農産物・食卓を変えたフルーツハンター伝。


第一次世界大戦前のアメリカで、自国の農業と食文化発展のために、新たな農作物を求めて世界中を旅してまわった男、植物学者デヴィッド・フェアチャイルド。


アメリカに初めてアボカドを持ち込んだのは彼だし、マンゴーや種なしブドウ、ダイズなど、後にアメリカで大規模に栽培されるようになった植物が根付いたのも彼のおかげである。


スパイと間違われたり、カニバリズムの残る地を訪れたり、苦労と驚きに満ちた旅を繰り広げ、エキゾチックな果物を世界に紹介した男の一代記。


―――――


外来植物や外来昆虫を考える助けになるかな??


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人類堆肥化計画--2020;1027刊行 [食から見る]

81WPGf6P3yL.jpg人類堆肥化計画
東 千茅(あづま・ちがや) 著
サイズ 46変判
創元社(2020/10/27発売)
ISBN 978-4422390048

新潟市立図書館収蔵 内野館 NDC分類(9版) 611.98

内容情報

潔癖文化に抑圧された腐爛の分解世界を、艶やかに解放する実践の書
――藤原辰史(歴史研究者)
東千茅氏は、私が文学でやりたかったことを背徳の里山でやりまくってる極悪人だ!――吉村萬壱(小説家)


一般に禁欲や清貧といった観念に結び付けられている里山を、人間を含む貪欲な多種たちの賑やかな吹き溜まりとして捉え直し、人間と異種たちとの結節点である堆肥を取り上げながら、現代社会におい釈・隠蔽されている「生の悦び」を基底から問い直す。本当に切実な問いと、根底を目指す思考とを、地についた生活に支えられた文章で表した、読む人に鮮烈な印象を与る第一著作。

 はじめに より
「堆肥がさまざまな亡骸の折り重なったものであるように、里山も、わたし個人も、何層もの営みや感情によって構成されている。さらに、堆肥盛りの底のどす黒い部分こそかよく生命を育むように、人問の腐った性根が里山には重要なのだとわたしは主張したい。つまり、ふつう里山に想定されかちな禁欲や善行ではなく、貪欲や悪行によってこそ、人間も多種の入り乱れるお祭り騒ぎに参加できるということである。
 わたしの見立てでは、人類はおしなべて腐っている。だか、現状の道徳的腐敗は生物学的腐敗に反している。あるいは、腐敗が足りていないと言うこともできる。いずれにせよ、わたしたちは堆肥に向かって腐っていかなければならない。人間(人の間)ではなく堆肥になってこそ、異種たちと共にあることができるのだから。」

「もとよりわたしは何者でもなく、何者かであろうとも思わない。当然、守るべき社会的立場など持ち合わせていない。しかし、だからこそ語りうる言葉があると思う。わたしは何の実績もない無名の落後者に違いないが、土の上では誰でも一匹の生き物なのであり、地位や肩書はかえって邪魔なものだ。わたしがつねに求めているのは、お行儀のいい言説ではなく、「ほんとうに切実な問いと、根底を目指す思考と、地についた方法」だけである。」

(あとがきより)
「もとよりわたしは何者でもなく、何者かであろうとも思わない。当然、守るべき社会的立場など持ち合わせていない。しかし、だからこそ語りうる言葉があると思う。わたしは何の実績もない無名の落後者に違いないが、土の上では誰でも一匹の生き物なのであり、地位や肩書はかえって邪魔なものだ。わたしがつねに求めているのは、お行儀のいい言説ではなく、「ほんとうに切実な問いと、根底を目指す思考と、地についた方法」だけである。」


目次

はじめに
登場生物


腐臭を放つ
腐敗の先の里山生活
腐っている里山
氷砂糖も欲しがる
一三八億年の蕩尽



堆肥へ
自己堆肥化願望
欣求壌土
生物学的腐敗と道徳的腐敗
腐爛生体



世界に逆らう
着陸する 
移り住む 
紛れ込む 
森下さんとのあれこれ



〈土〉への堕落 
生前堆肥 
伝染する堆肥男 
扉を開く 
寝転ぶ 
甘やかす 
同じ穴の貉たちを愛しぬく 
希望の闇のほうへ



おわりに


担当編集者より

本書の著者である東千茅さんは、まだ一冊の著作もない。彼は作家でも研究者でもなく、奈良の里山で自給自足の生活を営む若き農耕民である。そんな彼の紡ぐ言葉は地についた生活に支えられていて、ほかの誰にも似ていない。
『人類堆肥化計画』とは、人間を含めた異種生物が欲望をぶつけ合いながら生きる「お祭り騒ぎ」のことである。彼は本書の中で、禁欲や清貧の思想に結びつけられ易い既存の里山観や、「共生」という言葉に付随する牧歌的なイメージを徹底的に批判する。それは彼がこういった観念の中に、人間中心主義のエゴイズムを感じ取っているからだ。
東さんは、人間の偽善性や傲慢さに誰よりも敏感であるが、それが自分の中にも在ることを自覚しており、かつ、その事実を否定も誇示もなく見つめられる強さを持っている。はたから見れば彼の農耕生活は長閑に映るかもしれないが、繰り返しの日々の営みを通して、内なる〈自己〉や〈世界〉と壮絶な戦いを繰り広げているように思われる。
本書の原稿を読みながら、露悪的な物言いに戸惑いを覚える瞬間がありつつも、ある種のカタルシスを感じずにはいられなかった。それは、彼が自分自身を異種生物と同列に扱い、人間の存在は「何ら特別でない」と腹の底から認めていることで、読み手である私自身の「特別でなさ」も肯定されたように感じるからだと思う。
コロナウイルスという「異種生物」との共生を誰もが余儀なくされている今、東さんの「共生宣言」である本書から学び得るものは多いはずである。同時代を生きる人たちの、本書に対する感想を聴きたいと願っている。(AN)


著者について

東 千茅(あづま・ちがや)

農耕者、里山制作団体「つち式」主宰。一九九一年三月、大阪府生まれ。

二〇一五年、奈良県宇陀市大宇陀に移り住み、ほなみちゃん(稲)・ひだぎゅう(大豆)・ニック(鶏)たちと共に里山に棲息。二〇二〇年、棚田と連続する杉山を雑木山に育む

二百年計画「里山二二二〇」を開始する。著書に『つち式 二〇一七』(私家版 二〇一八)、「『つち式 二〇一七』著者解題」(『たぐいvol.1』亜紀書房、共著 二〇一九)。


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料理の科学==齋藤 勝裕/著 -- SBクリエイティブ -- 2017;06 [食から見る]

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料理の科学 
副タイトル 加工・加熱・調味・保存のメカニズム
著者 齋藤 勝裕 /著  
出版者 SBクリエイティブ  サイエンス・アイ新書  SIS-382
新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
ISBN 978-4-7973-9184-8
出版年 2017.6
県立図書館収蔵 /430/Sa25/
新潟市立図書館収蔵 亀田館
内容紹介
加熱処理は食材をどのように変化させるか? 調味と食材の美味しさはどのような関係を持っているか? 腐敗と中毒を防ぐための工夫には、どのような科学的根拠があるか? 人類の偉大な発明である「料理」を科学的にひも解く。
料理を作るという行為は化学の実験と同じだ!食材を洗浄する意味とは?加熱で食材はどう変化するか?調味がもたらす効果は?腐敗と中毒を防げ!料理がもっとおもしろくなるお役立ち知識が満載!
わたしたちがふだん口にする料理は、食材にさまざまな化学変化をほどこしたものです。なにげなく行っている料理も、食材の化学変化の過程を理解することで、意図した味を実現できるようになります。本書は、加熱や加工、調味、保存などさまざまな工程における化学変化を解説。日々の食生活の質ををより高めるための知識を提供します。
目次
第1章 料理は化学実験と同じ
(酸性食品・塩基性食品って何だろう?;栄養とカロリー ほか)
第2章 加工の科学
(洗うことの意味;アク抜きとアク取り ほか)
第3章 加熱の科学
(熱ってなんだろう?;燃焼による熱 ほか)
第4章 調味の科学
(味覚と嗅覚の仕組み;調味料の種類 ほか)
第5章 保存の科学
(腐敗と中毒;食中毒とバイキンの関係 ほか)
著者等紹介
齋藤勝裕[サイトウ カツヒロ]
1945年5月3日生まれ。1974年東北大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。現在は愛知学院大学客員教授、中京大学非常勤講師、名古屋工業大学名誉教授などを兼務。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学.著書に「マンガでわかる元素118」など。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
詳しい目次
第1章 料理は化学実験と同じ
1-1 酸性食品・塩基性食品って何だろう?
1-2 栄養とカロリー
1-3 食品を変化させる
1-4 食べると危険な食品
1-5 毒を持つ食品
第2章 加工の科学
2-1 洗うことの意味
2-2 アク抜きとアク取り
2-3 切り分ける
2-4 溶解と混合って違うの?
2-5 牛乳やマヨネーズはコロイド
第3章 加熱の科学
3-1 熱ってなんだろう?
3-2 燃焼による熱
3-3 電気による熱
3-4 液体の熱変化
3-5 食品の熱変化
3-6 加熱操作の実際
3-7 冷却
第4章 調味の科学
4-1 味覚と嗅覚の仕組み
4-2 調味料の種類
4-3 味付け順の効果
4-4 人工香味料
第5章 保存の科学
5-1 腐敗と中毒
5-2 食中毒とバイキンの関係
5-3 熱による腐敗防止
5-4 天日乾燥による腐敗防止
5-5 調味料による腐敗防止
5-6 化学物質による腐敗防止
5-7 バイキンの排除

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クリーンミート==ポール・シャピロ/著 -- 日経BP -- 2020.1 [食から見る]

714SlAjpAIL.jpgクリーンミート ;Clean meat

副タイトル 培養肉が世界を変える /div>
著者 ポール・シャピロ Paul Shapiro/著,
訳者 鈴木 素子   
出版者 日経BP
ページ数 364p
大きさ 19cm
ISBN 978-4-8222-8861-7
新潟市立図書館収蔵 豊栄館
県立図書館収蔵  NDC分類(9版) 648.2
内容紹介
クリーンミートとは、細胞から人工培養でつくる食肉のこと。培養技術で肉をつくれば、動物を飼育して殺すよりも多くの資源を節減できる。細胞農業で畜産業を根本から改革しようと立ち上がった人々を描くノンフィクション。
大量の水と土地と時間をつかって穀物を収穫し、食肉にするための動物に与えて育て、殺し、人間が消費する。地球環境にとっても動物にとっても問題がある。培養技術で肉をつくれば、成長ホルモン、農薬、大腸菌、食品添加物に汚染せず安全性も高く、はるかに多くの資源を節減できるうえ、気候変動に与える影響もずっと少なくてすむ。2013年に世界初の培養ハンバーグがつくられ、その後もスタートアップが技術開発を進めている。
シリコンバレー、ニューヨーク、オランダ、日本など世界の起業家たちがこのクレイジーな事業に大真面目に取り組み、先を見据えた投資家たちが資金を投入している。フードテックの最前線に迫る!
目次
第1章 培養肉をつくる
第2章 科学の進歩で動物を救う
第3章 グーグル創業者からの支援を武器にする
第4章 培養レザーで先陣を切る
第5章 クリーンミート、アメリカ上陸
第6章 プロジェクト・ジェイク
第7章 食品(と物議)を醸す
第8章 未来を味わう
著者紹介
ポール・シャピロ(Paul Shapiro)
動物の体外で育った本物の肉を食べた人の数が、まだ宇宙へ行った人よりも少なかったころ、初めてクリーンミートを口にした。クリーンミートを食べた最初の人類に数えられると同時に、動物愛護の組織「Compassion Over Killing」の設立者。また、最近「動物愛護の殿堂」入りを果たした。日刊紙から学術雑誌に至るまでさまざまな媒体で、動物に関する記事を多数発表している。
鈴木 素子(すずき もとこ)
埼玉大学教養学部卒。訳書に『ノマド―漂流する高齢労働者たち』(春秋社)、『GET UP !座りっぱなしが死を招く』(KADOKAWA)、『ファストファッション―クローゼットの中の憂鬱』(春秋社)、『HYGGE バツ2 アラフィフこじらせキャリアウーマンの人生再生物語』(大和書房)など。
関連
楽しく悩んで、食の未来を変える~「培養肉」研究の最前線~
東京大学大学院 知能機械情報学 生産技術研究所(兼務)教授 竹内昌治(たけうち・しょうじ)さん
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「肉の代用品」自体は新しい考え方ではない。豆腐ステーキや大豆ミート、そして日本人になじみの深い精進料理でも、肉や魚に見立てた料理が振舞われている。2013年に世界で初めて培養肉でハンバーガーをオランダ・マーストリヒト大学のマーク・ポスト教授がつくり、試食会を開催した。味や価格には課題が残り、肉の代わりとなるほど普及してない。
試食会で出された培養肉バーガー1個・100gでの値段は、研究費込みで約3500万円。培養法や培養液の改良を重ねることで、従来のハンバーガー以下の値段を目指し、筋細胞と脂肪細胞のバランスを適切にすることによって、味・香り・触感を高める努力がなされている。
竹内昌治・東大教授・さんら研究チームは、科学技術振興機構(JST)の支援を受け研究を進めている。2019年3月に世界初の立体的な培養肉「サイコロステーキ状の培養肉」(1.0cm×0.8cm×0.7cm)を発表。
培養肉の研究には、再生医療の知見が大きく貢献している。体外で細胞から組織をつくる「ティッシュエンジニアリング」と呼ばれる技術は、再生医療の分野で1990年代から盛んに研究されてきた。逆に、培養肉など体外で立体的な組織を作る研究は、食用だけでなく創薬分野での利用も期待される。薬の開発には膨大なコストがかかっており、その過程では動物実験が行われるなど倫理的な問題も見逃せない。その点、人の細胞から作った立体組織で薬効をテストすることができれば、コストも倫理的な問題もクリアできる可能性がある。

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料理と科学のおいしい出会い ==石川伸一/著 -- 化学同人 -- 2014;06 [食から見る]

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料理と科学のおいしい出会い 

副タイトル  分子調理が食の常識を変える
著者 石川伸一 /著  
出版者 化学同人
シリーズ名 DOJIN選書  59 

B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
ISBN 978-4-7598-1359-3
出版年 2014.6


県立図書館収蔵 /498/I76/
新潟市立図書館収蔵 豊栄館 NDC分類(9版) 498.53

内容紹介

おいしい料理に必要なのは、料理人のウデだけじゃない!科学の目で料理を見つめて、調理の「地頭力」を鍛えよう。注目を集める「分子調理」のおいしい世界をご堪能あれ。
◆料理と科学のおいしい世界

・滑らかな舌ざわりのおいしいアイスクリームをつくる「液体窒素」
・あらゆる料理を分類し、新しい料理の発明にもつながる「料理の式」
・香り成分をデータベース化し、意外な食材を組み合わせる「フードペアリング」
・食材をつなぎあわせて多彩な食感を生み出す「トランスグルタミナーゼ」
・火を使わないから食材をナチュラルに加工できる「超高圧加工技術」
・食のテーラーメイド化も夢ではない! ?「3Dフードプリンタ」

近年、物理学、化学、生物学、工学の知識を調理のプロセスに取り込み、これまでにない新しい料理を創造しようとする「分子調理」が注目されている。本書では、その世界的な広がりの様子を眺め、料理と科学の幸運な出会いの場面を描く。

さらに、おいしさを感じる人間の能力、おいしい料理を構成する成分、おいしい料理をつくる器具といった、料理と科学の親密な関係をひもといたうえで、現実の料理を超えた「超料理」を考える。
少しでもおいしい料理を実現するための、分子調理の世界へようこそ!

目次

第1章 「料理と科学の出会い」の歴史

(料理人が「科学」に出会うとき;科学者が「料理」に出会うとき;「料理と科学」の未来)

第2章 「料理をおいしく感じる」の科学
(料理のおいしさを脳で感じる;料理の味とにおいを感じる;料理のテクスチャーと温度を感じる)

第3章 「おいしい料理」の科学
(おいしい料理を構成する基本四分子;おいしい料理のカギを握る分子;調理における反応と物質の三態)

第4章 「おいしく料理をつくる」の科学
(おいしい料理をつくる前に;調理道具;調理操作)

第5章 「おいしすぎる料理」の科学
(「おいしすぎるステーキ」の分子調理;「おいしすぎるおにぎり」の分子調理;「おいしすぎるオムレツ」の分子調理)

著者紹介

石川伸一[イシカワ シンイチ]
1973年、福島県生まれ。98年、東北大学大学院農学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、北里大学助手・講師、カナダ・ゲルフ大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)などを経て、宮城大学食産業学部准教授。博士(農学)。専門は分子食品学、分子調理学、分子栄養学。おもな研究テーマは、鶏卵の機能性に関する研究。著書に「必ず来る!大震災を生き抜くための食事学」がある。

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