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「暮し」のファシズム ―戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきたー刊行2021/3/17 [満州・大東亜]

「暮し」のファシズム71fYiXiDPCL.jpg「暮し」のファシズム
―戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた 
大塚 英志  (著)
出版社 : 筑摩書房 
 (筑摩選書)
発売日 : 2021/3/17
ISBN-13 : 978-4480017253
内容説明
戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってくる。ていねいな暮らし、パンケーキ、制服、二次創作--。コロナとの戦いの銃後で鮮明に浮かび上がる日常の起源。
一九四〇年、第二次世界大戦への参画を睨む近衛文麿政権は、国民を戦争に動員するための「新生活体制」の確立を唱えた。生活を一新し、国民を内面から作り変える―。そのために用いられたのは、男性を戦場に駆り立てる勇ましい言葉ばかりではなかった。
「ていねいなくらし」「断捨離」「着こなし」「町内会」「二次創作」。これらは、元を正せば戦時下に女文字のプロパガンダがつくりだしたものである。現在私たちが享受する「当たり前の日常」の起源を問い、政治の生活への介入があからさまになった「withコロナ」の暮らしを見つめ直す。
==私がもし十五年戦争の中で生きていたら、戦争なんか嫌いだと言って「非国民」のように暮らしていただろうと思っていたけれど、甘かった。戦争は、やさしくおしゃれな「女文字」によって目の前にやってくる。私、たぶん簡単に戦争にのめりこんでいったと思う。
目次
序章 戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってくる
第1章 花森安治と「女文字」のプロパガンダ
第2章 太宰治の女性一人称小説と戦争メディアミックス
第3章 戦時下のミニマリスト詩人・尾崎喜八の「隣組」
第4章 「サザエさん」一家はどこから来たのか
第5章 制服女学生とガスマスクのある日常
付論 花森安治の小説とモダニズム
著者等紹介
大塚英志[オオツカえいじ]
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。神戸芸術工科大学教授、東京大学大学院情報学環特任教授を務め、現在、国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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