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喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ) – 2006/2/1 [中世・国内]

喧嘩両成敗の誕生2016、.jpg喧嘩両成敗の誕生   – 2006/2/11
  (著) 清水 克行[シミズかつゆき]
講談社 
 講談社選書メチエ 353
B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
発売日: 2006/2/11
ISBN-13: 978-4062583534
内容紹介
世界にも希な奇妙な「法」はなぜ生まれたか?  荒ぶる中世が究極のトラブル解決法を生みだすまでのドラマ
中世、日本人はキレやすかった!大名から庶民まで刃傷沙汰は日常茶飯、人命は鴻毛のごとく軽かった。
双方の言い分を足して二で割る「折中の法」
、殺人者の身代わりに「死の代理人」を差しだす「解死人の制」
、そして喧嘩両成敗法。荒ぶる中世が究極のトラブル解決法を生みだすまでのドラマ。
室町時代における紛争解決とは、放っておけば任侠の世界と同等で、抑止力を効かせつつどこで引くかという話になってしまう。時の支配者たる幕府が、これに権威ある仲裁を行おうとして四苦八苦、荒ぶる人々の公平意識に会う様に様々な制度が出てくる。
最終的に行き着くのが喧嘩両成敗だが、意図は喧嘩両成敗として喧嘩そのものを抑止しつつ、我慢して手を挙げなかった方が(法廷で)勝ちになるとの定めもあり、裁判へ誘導するものでもあった。
【目次】
プロローグ 現代に生きる喧嘩両成敗法
第一章 室町人の面目
笑われるとキレる中世人
殺気みなぎる路上
反逆の心性
第二章 復習の正当性
室町人の陰湿さ
「親敵討」の正当性
復讐としての切腹
第三章 室町社会の個と集団喧嘩両成敗-.jpg
アジールとしての屋形
武装する諸身分
復讐の輪廻
第四章 室町のオキテ--失脚舎の末路をめぐる法慣習
公認された「落ち武者」狩り
失脚者に群がる人々
「流罪」の真実
第五章 喧嘩両成敗のルーツを探る--室町人の衡平感覚と相殺主義
「二つの正義」の行方
「目には目を」--中世社会の衡平感覚と相殺主義
「折中の法」
中人制と解死人制
第六章 復讐の衝動--もうひとつの紛争解決策
能「正儀世守」を読む
室町幕府の本人切腹制
室町幕府の苦悩
第七章 自力救済から裁判へ--喧嘩両成敗の行方
分国法のなかの喧嘩両成敗法
統一政権と喧嘩両成敗法
赤穂事件--喧嘩両成敗法への憧憬
エピローグ 「柔和で穏やかな日本人」?
あとがき
索引


著者等紹介
清水克行[シミズかつゆき]
1971年生まれ。立教大学文学部史学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。2006年4月より明治大学商学部専任講師。専門は、日本中世社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



タグ:室町時代
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大飢饉、室町社会を襲う! (歴史文化ライブラリー) – 200861 [中世・国内]

81LMOizU.jpg大飢饉、室町社会を襲う! 
著者 清水克明 しみず・かつあき
出版社 ‏ : ‎ 吉川弘文館 (2008/6/1)
 歴史文化ライブラリー 258 : ‎ 215ページ
発売日 ‏ : ‎ 2008/6/1
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4642056588
新潟市立図書館収蔵
 中央ホンポート館 /210.4/シミ/
内容
慢性的な飢餓に直面し、生と死の狭間で生きていた室町人。満腹感を得るため新米より古米を尊重し、出産では母親の生命も脅かされ、ようやく生まれた赤子も「間引き」や人身売買に…。
そこに巨大飢饉が襲いかかったとき、人びとはどうしたのか。現代にも通じる飢餓と飽食の残酷な構造をえぐりだし、室町時代の実相を描く。中世社会の雑学も満載。
4代将軍足利義持の1420・応永27年の応永の大飢饉。長禄・寛正の飢饉(ちょうろく・かんしょうのききん)は、8代将軍足利 義政の長禄3年(1459年)から寛正2年(1461年)にかけて日本全国を襲った大飢饉のこと。「世上三分の二餓死」と記録されてる。
著者
清水克行
1971年、東京都に生まれる。1994年、立教大学文学部卒業。2002年、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、明治大学商学部専任講師・博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
目次
いま、飢饉を考える―プロローグ
第1章 謎の異国船襲来(蒙古が攻めてくる!
/蒙古の怨霊が復讐する)
第2章  室町人の〝死〟と〝生〟(古米か?新米か?
/「生」か?死か?
/男が多いか?女が多いか?)
第3章  なぜ巨大飢饉は起きたのか?(降雨日数から見た巨大飢饉の実態
/「応永の平和」が生んだ大飢饉
/首都と田舎の物価格差)
第4章  足利義持の「徳政」(朝鮮官人の目撃した飢餓列島
/室町殿の禁酒令
/大飢饉と「徳政」
/以下細目略)
第5章  荘園と町の飢饉習俗
第6章  難民は首都をめざす
/大飢饉のあとに―エピローグ

============================
 中世、室町時代前期は格差社会であると著者はいう。そこを大飢饉が襲った。
 四代将軍、足利義持の時代。年号は応永。社会は、公武のせめぎあう狭間に「室町期荘園制」という安定期を迎える。地方の富は荘園領主たる公家・寺社勢力、あるいは守護をはじめとする武家によって確実に収奪され、首都・京都に集積されていた。
 政権内では、高価な付け届けが応酬され、要人は宴席と仏事に明け暮れている。飽食と享楽の世界。
 一方、地方は慢性的な貧困と低生産にあえいでいた。
 著者は室町人の深刻な日常を映しだすエピソードを紹介する。そのうちの一つ。
 中世、古米は新米に比して高値であったという。なぜか。それは「古米の方が膨れて量が多くなり、おなかがいっぱいになる」からではないかという。「炊くと増える」から古米の方が高い。これは現代に生きる我々にとっては想像すら出来ない話。
 富の蓄積の乏しい地方を、天候不順による大飢饉が襲う。
 飢えた人々は流民となって京都に流れ込み、過密状態になった首都では疫病が流行。餓死者と疫病による死者で都の路地は死体で埋まる。
 人々は富が集積されている京都を目指した。持たざるものは、「有徳人」、すなわち持てるものに「徳」、つまり施しを求めた。が、膝を屈して恵みを請うたわけではない。それは時に暴力的になるほどエネルギッシュに、「徳」を求めたと著者はいう。
 やがて、それは形を変え、「徳政一揆」となり中世社会を揺るがすことになる。
 また、大飢饉のなか、人々は地域社会としての結束を深め、日本社会の基盤を形作ることにもなった。

タグ:室町時代
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室町は今日もハードボイルド 日本中世のアナーキーな世界--2021 [中世・国内]

91MaDN6y.jpg室町は今日もハードボイルド
日本中世のアナーキーな世界
著者 清水克行 しみず・かつゆき
出版社 ‏ : ‎ 新潮社
発売日 ‏ : ‎ 2021/6/17‏ : ‎ 256ページ
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103541615
新潟市立図書館収蔵 新津館 /210.4/シ/


僧侶は武士を呪い殺し、農民は政界工作を企て、浮気された妻は相手の女を襲撃する――あなたたち、本当にご先祖様ですか?
数々の仰天エピソードから浮かび上がる中世の日本人は、実は凶暴でアナーキーだった!自力救済、信仰等を主題に、中世人の衝撃的な逸話の数々を紹介。『小説新潮』連載を加筆・修正。
著者
  清水克行  1971年生まれ。明治大学商学部教授。歴史番組の解説や時代考証なども務める

目次
はじめに
第1部 僧侶も農民も! 荒ぶる中世人
第1話 悪口のはなし
おまえのカアちゃん、でべそ
第2話 山賊・海賊のはなし
びわ湖無差別殺傷事件
第3話 職業意識のはなし
無敵の桶屋
第4話 ムラのはなし
“隠れ里”の一五〇年戦争
24%.jpg
第2部 細かくて大らかな中世人
第5話 枡のはなし
みんなちがって、みんないい
第6話 年号のはなし
改元フィーバー、列島を揺るがす
第7話 人身売買のはなし
餓身を助からんがため……
第8話 国家のはなし
ディストピアか、ユートピアか?
第3部 中世人、その愛のかたち
第9話 婚姻のはなし
ゲス不倫の対処法
第10話 人質のはなし
命より大切なもの
第11話 切腹のはなし
アイツだけは許さない
第12話 落書きのはなし
信仰のエクスタシー
第4部.jpg第4部 過激に信じる中世人
第13話 呪いのはなし
リアル デスノート
第14話 所有のはなし
アンダー・ザ・レインボー
第15話 荘園のはなし
ケガレ・クラスター
第16話 合理主義のはなし
神々のたそがれ
おわりに
参考文献




庶民たちは「村」や「町」を拠点にして、独自の活動を展開していた。そこでは幕府法、公家法、本所法 (荘園内の法)、村法など、独自の法秩序があり、幕府法が村法より優位とい一つことは必ずしもなく、それぞれ等価に併存していた。それを考えるなら、中世は、日本の歴史のなかでも前後に類がないほど〃分権〃や〃分散〃が進行したアナーキー (無秩序)な時代だったといえるだろう。 
さらにいえば、彼らは、自分の利害を守るために「自力」で暴力を行使することを、必ずしも〃悪〃とは考えていなかった。やられたらやり返す。場合によっては、やられてなくてもやり返す。
それは武士だけに限ったものではなく、僧侶や農民にまで通底するものであって、彼らは常日頃から刀を身に帯びて、往来を闊歩していた。
加えて、彼らは同じ仲間が蒙った損害を、みずからの痛みとして受け止め、万一、仲間が他の誰かによって傷つけられたときは、寺院や村をあげて集団で報復に乗り出す。それは、もう立派な戦闘行為という他ない。
リーダーの主導のもと社会が統御されることもなく、異質で多様な価値観が拮抗して、先行きが見えない物騒な時代 !!。しかし、それは考えようによっては、特定の「主役」や、予定調和の「筋書き」や、お説教じみた「教訓」のない、躍動的な群像劇の時代ともいえる。
また、彼らがまったく非常識で、非道徳的だったかといえば、そんなことはない。彼らには彼らなりの「常識」や、彼らなりの「道徳」があって、みなそれに従って行動していた。
それよりも優れていることすらある。中世を生きた人びとの最大の魅力は、同じ日本列島に住みながら彼らが私たちの「常識」や「道徳」から最も遠いところにいる存在であるという点にあり、彼らの社会を学ぶ面白さは、そんな私たちが安住している価値観を揺るがす破壊力にあるといえるだろう。
以下、本書では、日本中世の特徴を物語る一六のテーマを、それぞれ「自力救済」「多元性」「人びとのきずな」「信仰」を主題とする四部に構成してお話ししていきたい。

タグ:室町時代
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中世は核家族だったのか 民衆の暮らしと生き方--発刊・2021/05/17 [中世・国内]

中世は核家族だったのか 民衆の暮らしと生き方

西谷 正浩 著

吉川弘文館

歴史文化ライブラリー524

判型・4-6  ページ数 ・224ページ

出版年月日 2021/05/17
ISBN 978-4642059244

新潟市立図書館 リクエスト済


中世は核家族だったのか

親子・兄弟が別居する家族システムで、人々はいかに暮らし生き抜いたか。農業変革をはじめ様々な角度から民衆生活の変化に迫る。


内容説明

日本的な家制度が出現した中世。親子・兄弟が別居する家族システムで、人々はどのように暮らし、生き抜いたのか。鎌倉末期から室町・戦国期にかけての農業の変革、民衆の定住化、人口推移など、様々な角度から大変動の背景を読み解く。また、有力農民=名主(みょうしゅ)が立場維持のためにとった戦略や財産相続の問題にも言及し、民衆の生活世界の変化に迫る。


目次

変貌する中世の家族と社会─プロローグ

/こうして中世がはじまった―中世的世界の形成(古代末期の社会的危機/大開墾時代/中世農業の成立)

/放浪から定住へ―鎌倉人の生活世界(鎌倉時代の在地社会/名主の立場/転換期としての鎌倉後期)

/中世名主の家族戦略―中世前期の民衆家族(民衆の生活世界/小百姓の家族、名主の家族―核家族と屋敷地居住集団/名主の家族戦略)

/中世は核家族だった―室町人の生活世界(惣村の世界/平百姓の力量―上野村の世界/別居する親子・兄弟)

/核家族と二世帯同居家族―中世後期の民衆家族(自立する若者たち/中世民衆の住居/変化する家族関係)

/古代から中世へ、中世から近世へ―エピローグ


著者

西谷 正浩  (ニシタニ マサヒロ) 1962年生まれ 3月10日 
福岡大学  人文学部  歴史学科  教授 
1992年   九州大学   文学研究科   日本史学   博士   単位取得満期退学
博士(文学)  (   日本史   九州大学   2007年3月   論文   「 日本中世の所有構造 」   )


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貨幣の地域史 中世から近世へー2007 [中世・国内]

貨幣の地域史t.jpg貨幣の地域史 中世から近世へ
著者1 鈴木公雄 /編  
出版年 2007.11
出版者 岩波書店
一般件名 貨幣‐日本
ページ数 10,349,2p
大きさ 22cm
ISBN 978-4-00-022479-6
県立図書館収蔵 NDC分類(9版) 337.21
内容紹介 近世の貨幣統一はいかに成し遂げられたか‐。地域ごとにばらばらだった中世の貨幣流通が、江戸・寛永期に統合されるまでのプロセスに、第一線の研究者たちが挑む。貨幣史研究の最前線を示す論集。
目次
第1章 東アジア貨幣史の中の中世後期日本
第2章 出土銭貨からみた中世貨幣流通
第3章 貨幣流通からみた一六世紀の京都
第4章 一五世紀末から一七世紀初頭における貨幣の地域性―伊勢神宮周辺地域を事例に
第5章 統一政権の誕生と貨幣
第6章 貨幣の地域性と近世的統合
第7章 無縁・呪縛・貨幣
終章 銭貨のダイナミズム―中世から近世へ
著者等紹介
鈴木公雄[スズキキミオ]
1938‐2004年。慶應義塾大学博士(文学)。慶應義塾大学名誉教授。日本考古学・日本貨幣史専攻
著書に「考古学はどんな学問か」「銭の考古学」など。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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地球的世界の成立ー覚え書㈠ [中世・国内]

地球的世界の成立の覚え書㈠
7 「日本型小帝国」の定着
中華秩序の再編と日本型華夷秩序の自立
将軍権力の安定と平和維持体制の定着
 1633~51・家光、1651~80・家綱、1680~1709・綱吉
 特徴㈠将軍権力の安定と平和維持体制の定着
㈡ 百姓成立の体制、百姓が飢餓と戦争から解放され、安定して生計を維持する
㈢ 日本型小帝国・日本型華夷秩序の定着
近世的再生産構造の成立
1643・土民仕置条々 「田畑永代売買禁止令」(でんぱたえいたいばいばいきんしれい)は、寛永20年(1643年)3月に江戸幕府によって出された法令の総称。田畠永代売買禁止令とも書く。代官宛に出された17か条からなる「土民仕置条々」のうち、田畑の売買(永代売)を禁止する3条(13条)を指す。前年に最大規模化した寛永の大飢饉を契機に幕府は本格的な農政へ乗り出し、飢饉による百姓の没落を防ぐ目的で発布されたとされている。明治5年(1872年)に廃止されるまで名目上の効力を持った。主に天領に向けて発布されたと考えられているが、質流れなどで実際上は、江戸時代を通じて土地の売買が行われており、幕府においても江戸時代中期以後に入ると法令違反の訴えが無い限りは同法違反の取締りを行うことはなかったという。
517L.jpg
1620年代から1640年代  寺請け制度、一般民衆が仏教徒になる。寺檀関係
日本人キリスト教徒のキリスト教が祖先崇拝を認めない「深い悲しみ」
中・近世の日本人にとっては死後の生活をふくめて一つのライフサイクル・人生だった、大藤修
【】 典礼問題 (17世紀〜18世紀) 明末から清初に中国に来航したイエズス会宣教師は、積極的に西洋学術などを紹介しながらおこなった布教活動の一手段として、中国の伝統文化を重んじ自ら儒学者の服装を着用し、孔子の崇拝や祖先の祭祀などの伝統的儀礼(典礼)を容認した。その方法が功を奏し、イエズス会は中国における伝道を一手に独占していたが、後から中国布教を目指したフランチェスコ会、ドミニコ会などの修道会は、イエズス会のそのような布教方法は神を冒涜することで間違っているとローマ教皇に訴えた。この問題が「典礼問題」であり、教皇庁内でも論争となり、1704年、ローマ教皇クレメンス11世はイエズス会の布教方法を否定するという結論を出した。これに対し清の康煕帝(こうきてい第4代皇帝在位1661~1722年)は典礼を認めるイエズス会でなければ中国での布教を認めない、として典礼を拒否する宣教師の入国を禁止した。次いで雍正帝(ようせいてい第5代皇帝在位1722~35年)は全面的なキリスト教の布教禁止に至る(1724年)。
乾隆帝(けんりゅうてい、清の第6代皇帝在位1735~1795年)祖父の康煕帝の61年以上になってはいけないということから95年に退位し、さらに4年間上皇として政治にあたった。
満州人・漢人・モンゴル人(蒙)・ウイグル人(回)・チベット人(蔵)という、多民族国家としての現在の中国の「五族協和」という体制ができあがった 【】
荒野泰典
この時期のキリスト教問題は、日本型の典礼問題
イエズス会は現地の身分制・風俗・習慣など現地の社会のあり方に適応しながら布教を進める適応主義を採っていた。それは、風俗・習慣など表面的で、先祖崇拝など宗教のあり方そのものには、及ばず、日本人キリスト教徒の「深い悲しみ」まで、救う者でなかった。
続く


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地球的世界の成立ー2013/08/13出版 [中世・国内]

51PXpnASdtL.jpg地球的世界の成立
著者 荒野 泰典 編
石井 正敏 編
村井 章介 編
吉川弘文館
出版年月日 2013/08/13
ISBN 9784642017053
地球規模の変動に苦悩する16~17世紀の東アジアと日本。中華的秩序から自立し、新たな国際秩序が形成されるまでを描く。


成長する東アジア、ヨーロッパ勢力の東漸。地球的世界の成立に対応しつつ変貌していく日本。海外との人・モノ・情報の流通を管理・統制して平和を維持し、中華的秩序から自立して、独自の小帝国を形成する日本を描く。
目次
1 歴史的展開(十六~十七世紀)(外征と近世国家群の誕生;徳川政権と東アジア国際社会;キリシタンの世紀と伝統宗教;海禁・華夷秩序体制の形成 ほか)
2 対外関係の諸相(鉄砲伝来と倭寇;アジア海域のフランシスコ・ザビエル;イエズス協会領から「長崎口」へ;日本町と「朱印船航海図」 ほか)
著者等紹介
荒野泰典[アラノヤスノリ]
1946年生まれ。立教大学名誉教授
石井正敏[イシイマサトシ]
1947年生まれ。中央大学文学部教授
村井章介[ムライショウスケ]
1949年生まれ。立正大学文学部教授(本データは



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王法と仏法 (法蔵館文庫) (日本語) 文庫 – 2020/3/11 [中世・国内]

王法と仏法

王法と仏法 5186ERANJ7L.jpg著 黒田 俊雄(くろだ としお)

83年刊、 2001年刊行の「顕密体制論の立場」を増補し、平雅行氏が「解題」した増補新版、さらに解題を大幅に改訂した「解説」と差し替えた2020年刊の法蔵館文庫版。


内容紹介
中世は武士による政権が誕生する「武士の時代」であり、仏教界でも法然・親鸞・日蓮といったスターが登場し、天台宗・真言宗など古代以来の仏教に取って代わる時代、と教わりました。しかし、本書で紹介される歴史は、そういった私たちが抱える「常識」を見事に覆します。網野善彦とともに戦後歴史学を代表する著者・黒田 俊雄が、「武士階級発展史観」にもとづく武士と新仏教を軸とする「中世は武士、そして鎌倉新仏教の時代である」中世理解に鋭く修正を迫り、よりリアルな日本中世史の実態を紹介する「「院政期」の表象」「中世における武勇と安穏」「「中世」の意味」などの論考を収めた83年版。
社会構成史と思想史の両面から中世社会の構造を解明する論考「顕密体制論の立場」を増補し、平雅行氏の解題を加えた増補新版。
さらに、
*******************
黒田氏の論考は、私たちが懐いている歴史像のゆがみを、白日のもとにさらけ出す力をもっている。神話とは古事記や日本書紀だけの話ではない。私たちは今なお神話の時代を生きている。そしてゆがんだ神話が、さまざまな形で現代社会を拘束し、私たちの意識にも大きな影をおとしている。こうした現実への批判意識が、神話的歴史像の解体へと黒田氏を駆りたてつづけた。氏の研究は、学問のための学問から最も遠いところにある。私たちは氏の諸論考から学ぶだけでなく、何よりもその学問的姿勢を継承しなければならないはずだ。(「解説」より抜粋)
*******************
とする解説に解題を差し替えた法蔵館文庫版。
王法と仏法 (法蔵館文庫)71cKo17XueL.jpg
目次
I
顕密体制論の立場―中世思想史研究の一視点
王法と仏法
愚管抄における政治と歴史認識
日本宗教史上の「神道」
II
「院政期」の表象
軍記物語と武士団
太平記の人間形象
III
楠木正成の死
歴史への悪党の登場
変革期の意識と思想
中世における武勇と安穏
IV
中世」の意味―社会構成史的考察を中心に
思想史の方法―研究史からなにを学ぶか
あとがき
成稿一覧
解 説 黒田俊雄氏と顕密体制論(平 雅行)
著者等紹介
黒田俊雄[くろだトシオ]
1926年富山県に生まれる。1948年京都大学文学部史学科卒業。1960年神戸大学教育学部助教授を経て、1961年大阪大学文学部助教授、1975年同教授。1989年同大学を停年退官、大谷大学文学部教授。1993年没著書に『蒙古襲来』(中央公論社、1965年)、『荘園制社会』(社会評論社、1967年)、『日本中世の国家と宗教』(岩波書店、1975年)、『寺社勢力―もうひとつの中世社会』(岩波新書、1980年)、『日本中世の社会と宗教』(岩波書店、1990年)、『黒田俊雄著作集』全8巻(法藏館、1994~95年)など多数。
平雅行[たいらマサユキ]
1951年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学、大阪大学博士(文学)。専攻は日本中世史・古代中世仏教史。2018年現在、大阪大学名誉教授・京都学園大学人文学部特任教授

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寺社勢力の中世=伊藤 正敏/著 -- 筑摩書房 -- 2008 [中世・国内]

寺社勢力の中世

副書名 無縁・有縁・移民
著者名 伊藤 正敏 [いとうマサトシ]  
出版者 筑摩書房
シリーズ名 ちくま新書;番号 734
新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
ISBN 978-4-480-06435-6
出版年 2008.8
新潟市図書館収蔵 豊栄館 /210.4/イ/
内容紹介
幕府や朝廷を凌駕する勢力であった中世の寺社世界は、国家の論理や有縁の絆を断ち切る「無縁の場」でもあった。事件のリアルタイムに書かれた文書と、その直後に記された貴族の日記だけを使って、中世日本を生々しく再現する。
目次
序章 無縁所―駆込寺と難民
1章 叡山門前としての京
2章 境内都市の時代
3章 無縁所とは何か
4章 無縁VS.有縁
終章 中世の終わり
著者等紹介
伊藤正敏[いとうマサトシ]
1955年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。思想家・中世史研究家。一乗谷朝倉氏遺跡調査研究所文化財調査員、文化庁記念物課技官、長岡造形大学教授などを歴任。現在は研究・執筆活動に専念している。文献史学、考古学、文化財保護行政などをフィールドとしている。研究対象は日本村落史と中世寺社勢力論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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アジールと国家 =伊藤 正敏 [いとうマサトシ](著)-- 筑摩書房(筑摩選書0185) – 2020;0213 [中世・国内]

アジールと国家 vSL.jpgアジールと国家
中世日本の政治と宗教

 (著) 伊藤 正敏 [いとうマサトシ]
筑摩書房(筑摩選書0185)

46判/ページ数 336p/高さ 19cm

商品コード 9784480016874

発売 2020;0213

NDC分類 210.4


内容説明

世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールは、人々を魅了し歴史の中で大きな役割を果たしてきた。比叡山、高野山、東大寺などは、個人支配者を持たないまま、国家権力と鋭く対峙する存在であった。また、天皇を超える権威を仏神に認めた彼らは、時には内裏にまで押し入って自らの要求を押し通した。寺社勢力を中心に無名の大衆の実力を探る。日本中世を舞台に、アジールの在り方と意義、盛衰を跡付ける一冊。

伊藤正敏”ちくま”に記す[アルージが国家に匹敵するような大きな魔術的な力を持ったのは、摂関政治期以前の古代ではなく、その後院政時代から室町時代に至る中世である。これは謎で、今後解明していくべき課題である。
日本中世は国家とアジールの二元論で論ずべきである。]


Wikipediaより アジールあるいはアサイラム(独: Asyl、仏: asile、英: asylum)は、ギリシア語の「ἄσυλον(侵すことのできない、神聖な場所の意)」を源とする歴史的・社会的な概念で、「聖域」「自由領域」「避難所」「無縁所」などとも呼ばれる特殊なエリアのことを意味する。。


関連  

寺社勢力の中世―無縁・有縁・移民 =伊藤 正敏  (著)--(ちくま新書) 新書 – 2008/8/1

王法と仏法 (法蔵館文庫) (日本語) 文庫 – 2020/3/11



目次

日本中世のアジール

第1部 概念(アジールとは何か;魔術と迷信の中世;日本アジールの特質)

第2部 日本アジールの通史(アジールの成立;アジールのルール;退化するアジール)

第3部 アジールの諸問題(アジール・境内都市・歴史)

アジールと国家


著者等紹介

伊藤正敏[いとうマサトシ]

1955年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。思想家・中世史研究家。一乗谷朝倉氏遺跡調査研究所文化財調査員、文化庁記念物課技官、長岡造形大学教授などを歴任。現在は研究・執筆活動に専念している。文献史学、考古学、文化財保護行政などをフィールドとしている。研究対象は日本村落史と中世寺社勢力論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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