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戦争まで--歴史を決めた交渉と日本の失敗= [明治以後・国内]

戦争までRtaEsL.jpg戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗
著者名1 加藤 陽子 /著  
出版者 朝日出版社
出版年 2016.8
ISBN 978-4-255-00940-7
ページ数 466,10p  大きさ 19cm


新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート館2階 ほか NDC分類(9版) 210.7

内容紹介
かつて日本は、世界から「どちらを選ぶか」と三度、問われた。より良き道を選べなかったのはなぜか。日本近現代史の最前線。
この講義の目的は、みなさんの現在の日々の生活においても、将来的に大人になって社会人になった後においても、交渉事にぶちあたったとき、なにか、よりよき選択ができるように、相手方の主張、それに対する自らの主張を、掛け値なしにやりとりできるように、究極の問題例を挙げつつ、シミュレーションしようとしたことにあります。(「講義の終わり」により)   連続講義に加筆、再構成。
目次
第1章 軍の論理を考える
第2章 政友会における「変化の制度化」―田中義一の方法
第3章 日露戦争開戦と門戸開放論―戦争正当化の論理
第4章 中国とアメリカを同時に捉える視角―一九一四~一九一九年
第5章 ロンドン海軍軍縮問題の論理―常備兵額と所要兵力量の間
第6章 統帥権再考―司馬遼太郎氏の一文に寄せて
第7章 反戦思想と徴兵忌避思想の系譜
第8章 徴兵制と大学
第9章 敗者の帰還―中国からの復員・引揚問題の展開
第10章 政治史を多角的に見る
著者について
加藤陽子(かとう・ようこ)
1960年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授
リットン調査団、三国軍事同盟、日米交渉などについて、たしかに学校で習ったことはありましたが、「もっと知りたいのはこういうことだったんだ!」と思ったのは、初めてのことでした。それは、今まで見
えなかったものが見えてくる喜びでもありました。
〔…〕この本を読んだのは、実家に帰省したときに父に「とてもいい本だから読んでみたら」と、すすめられたのがきっかけでした。大正十三年生まれで戦時中は大学生だった父に、私は当時のことを聞いたこ
とがあります。「戦争への道は決して今言われているような一本道ではなかった。歴史というものはひとつのベクトルではない。どちらに転んでもおかしくないような状況がたくさんあった」という話が特に印
象的で、私はそれを『末裔』という小説の作中で籠原という老人が語ったこととして書きました。それはまさにこの本で検証されていることと重なる内容でした。
「一足飛びの結論」ばかりが目に入ってしまいがちな時代だからこそ、自分の身についている歴史観はどういうものなのかを確認し、ものを見るための筋肉を整えていくことが必要なように思います。過去の歴
史を学ぶことで、私たちは未来を「選択」する覚悟を身につけている――そんな読後感にすっと背筋が伸びるような気がしました。
――絲山秋子さん(女性自身書評)

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徴兵制と近代日本・・1868‐1945‐-加藤陽子 /著 [明治以後・国内]

徴兵制と近代日本MEFRXL.jpg
徴兵制と近代日本
1868‐1945
著者 加藤陽子 /著  
出版年--1996.10
出版者 吉川弘文館
大きさ 20cm
ISBN 4-642-07496-1
新潟市立図書館収蔵 中央ホンポート館2階 /393/カ/
県立図書館収蔵
内容紹介
国家が国民に強制する兵役義務である徴兵制は、国民と社会にどのような影響を与えたか。明治初年から敗戦に至るまで、徴兵制を巡る政府と軍部の熾烈な攻防を子細にたどり、徴兵制を通して日本近代国家の特質を描き出す意欲作。
国民の兵役義務=徴兵制の変遷から、
わが国近代国家の特質を解明
国家が国民に強制する兵役義務=徴兵制は、わが国の国民と社会にどのような影響を与えたのか。
徴兵令制定から、兵役法廃止まで70余年の度重なる改変過程と軍部・政府間の攻防をたどり、日本近代国家の特質を抉出する。
加藤さんのこの「徴兵制と近代日本」は明治6年の徴兵令が度々改正される際の議論やそれに関わった人たちの思惑、国際情勢までも分析し、昭和2年の兵役法を経て、日中戦争や太平洋戦争の激化で必要とされる兵隊の数が増えていくなかで、如何に迅速に徴兵し、教練するかという課題を国家がどのように克服しようとしたかの足跡が分かりやすく分析されていた。
目次
1 武士のなにが問題だったのか
2 徴兵制確立前の兵制
3 徴兵制導入にあたっての論理と兵士の数
4 フランス・ドイツの影響
5 大日本帝国憲法成立まで
6 憲法と徴兵令
7 帝国議会での攻防
8 第一次大戦の影響
9 日中戦争期の兵役法
10 太平洋戦争期の兵役法
著者略歴 
加藤陽子(カトウようこ)
1960年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。2009年現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授

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