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戦争の論理---日露戦争から太平洋戦争まで=2005.6出版 [明治以後・国内]

戦争まで8351.jpg戦争の論理  日露戦争から太平洋戦争まで
加藤陽子 /著  
出版年 2005.6
出版者 勁草書房
ISBN 4-326-24835-1
NDC分類(9版) 210.6
内容紹介
近代日本において戦争の論理、軍の論理とはいかなるものであったか、為政者や国民はどのようにして戦争することを決意したのかを解明。日露戦争から太平洋戦争までの戦争のプロセスを追い、陸軍はなぜ大きな政治力をもちえたのかを多角的に考える。国外に派遣されていた軍隊と国内での軍の政治的支配が、国際政治の変容のなかで、どのように規制しあっていたのか。戦争を準備し正当化する論理を一貫して追求している著者の中軸をなす論集。
歴史の闇に埋もれた戦争にまつわる制度や組織や論理を精緻に発掘する。
目次
第1章 軍の論理を考える
第2章 政友会における「変化の制度化」―田中義一の方法
第3章 日露戦争開戦と門戸開放論―戦争正当化の論理
第4章 中国とアメリカを同時に捉える視角―一九一四~一九一九年
第5章 ロンドン海軍軍縮問題の論理―常備兵額と所要兵力量の間
第6章 統帥権再考―司馬遼太郎氏の一文に寄せて
第7章 反戦思想と徴兵忌避思想の系譜
第8章 徴兵制と大学
第9章 敗者の帰還―中国からの復員・引揚問題の展開
第10章 政治史を多角的に見る
著者等紹介
加藤陽子[カトウようこ]

1960年埼玉県生まれ。東京大学大学院博士課程修了(国史学)。現在、同大学院人文社会系研究科助教授。


詳しい目次

第一章 軍の論理を考える
1 陸軍のあとがき""第一章 軍の論理を考える
1 陸軍の政治力の源泉
2 陸軍の政治力の内実
3 満州事変勃発時のケーススタディ
4 軍隊を国外に置くことの意味
第二章 政友会における「変化の制度化」
  ──田中義一の方法──
1 伊藤隆氏の学説とその特徴
2 田中義一と在郷軍人会
3 田中と政友会
第三章 日露戦争開戦と門戸開放論
  ──戦争正当化の論理──
1 はじめに
2 戦争の論じられ方
3 開戦論を引き継ぐ者
  ──おわりにかえて──
第四章 中国とアメリカを同時に捉える視角
  ──1914年~1919年──
1 はじめに
2 第一次世界大戦勃発と米中の中立
3 「戦後世界」と中国
4 パリ講和会議における山東問題
  ──中国問題とアメリカ問題の合流──
5 おわりに
第五章 ロンドン海軍軍縮問題の論理
  ──常備兵額と所要兵力量の間──
1 はじめに
2 外交問題に関する宮中グループの政治力
3 外交問題に関するリアリストの見方
4 条約上の兵力量
第六章 統帥権再考
  ──司馬遼太郎氏の一文に寄せて──
1 問題の所在
2 参謀本部の成立及びその権限
  ──明治時代──
3 軍部大臣現役武官制の改正
  ──大正時代──
4 大本営設置
  ──昭和時代──
5 おわりに
第七章 反戦思想と徴兵忌避思想の系譜
1 はじめに
2 非戦と反戦
3 良心的兵役拒否と徴兵忌避
4 本章の視角
5 はじまりの段階
6 日清・日露戦争による変化
7 総力戦の後で
第八章 徴兵制と大学
1 学徒出陣組のなかでの不協和音
2 学徒兵に期待されたもの
3 近代兵制のなかでの学生の位置づけ
第九章 敗者の帰還
  ──中国からの復員・引揚問題の展開──
1 はじめに
2 日本側の決定機構と引揚方針
3 日本側と連合国最高司令部との折衝
4 アメリカの対中国政策みなおしと新たな引揚方針
5 中国での米中日の具体的折衝と帰還
6 おわりに
第一〇章 政治史を多角的に見る
1 研究史の必要性
2 明治維新史研究における変化
3 戦争への動機づけの変化
あとがき
人名索引
初出一覧



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