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水運史から世界の水へ [視座をホモサピエンス]

水運史から世界の水へ28.jpg水運史から世界の水へ 

副タイトル1 Speeches on Water Issues

著者1 徳仁親王(なるひと・しんのう)  

出版年 2019.4

出版者 NHK出版

ページ数 250p

大きさ 19cm

ISBN 978-4-14-081772-8


内容紹介
徳仁親王(なるひと・しんのう)が語る「水の力」「水の恵み」
中世・瀬戸内海の水運史や、17~18世紀のイギリス・テムズ川の水上交通史の研究を経て、関心はやがて世界の水問題へ。史料に真っ直ぐに向き合い、各地の水利用の現場を歩き、水災害の被災地への訪問を重ねてこられた殿下のまなざしは、「水と私たち」の未来に向けられてゆく。昭和62年(1987年)の初講演から平成30年(2018年)の世界水フォーラムの基調講演まで、講演の記録・全9篇。
内容一覧
タイトル 著者名 ページ
第1章 平和と繁栄、そして幸福のための水 15-34頁
第2章 京都と地方を結ぶ水の道 ―古代・中世の琵琶湖・淀川水運を中心として 35-48頁
第3章 中世における瀬戸内海水運について ―兵庫の港を中心に 49-70頁
第4章 オックスフォードにおける私の研究 71-106頁
第5章 17~18世紀におけるテムズ川の水上交通について 107-122頁
第6章 江戸と水運 123-139頁
第7章 水災害とその歴史 ―日本における地震による津波災害をふりかえって 141-188頁
第8章 世界の水問題の現状と課題 ―UNSGABでの活動を終えて 189-221頁
参考収録 Quest for Better Relations between People and Water 230-250頁
著者紹介
徳仁親王(なるひと・しんのう) 昭和35年生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程修了。オックスフォード大学名誉法学博士。平成4年より学習院大学史料館客員研究員。
――「はじめに」より――――――
本書には、昭和62年(1987)に私が生まれて初めて行った、テムズ川の水上交通の歴史に関する講演から、平成30年(2018)3月にブラジリアで行った第8回世界水フォーラムにおける基調講演にいたるまでの、水上交通史や水災害を含む水問題についての講演の記録を収載しています。(中略)水問題は、あたかも水がどこにでも流れていくように、世界の紛争、貧困、環境、農業、エネルギー、教育、ジェンダーなどさまざまな分野に縦横無尽に関わってきます。(中略)水を通してこれらの問題に関心を持つことができたことは私にとりとても有意義であり、私の視野を大きく広げてくれた「水」に感謝しています。
書評
大学学部の卒論では中世の瀬戸内海水運について研究し、大学院に進み、イギリスオックスフォード大学院での17~18世紀のテムズ川の水上交通の研究につながる。さらに、水が深まり世界の水問題に対象領域が広がってゆく。
 これまで講演したものから編集されているので、各章とも内容に無駄がなくわかりやすい。とりわけ、4章、5章のイギリス留学体験記は興味深い。テムズ川の河川改修については建設工事の頃は人々の注目が集まるが、改修後のテムズ川がどのように使われ、活用されているのかについてはあまり知られていない、と指摘し、水上交通の調査研究に邁進する動機付けが述べられている。
 日常的に利便性が実感できる道路とは異なり、河川や港湾といったやや地味なインフラ施設に関する指摘は同感である。
 何より、人の生活に欠かせない水問題全般に関心を抱き研究を続け、広範に活動されていることに敬意を表する。



タグ:水の道
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運河と閘門―水の道を支えたテクノロジー=2011 [視座をホモサピエンス]

運河と閘門、、.jpg運河と閘門―水の道を支えたテクノロジー


著者名1 久保田 稔 /編・著  

著者名2 竹村 公太郎 /編・著  

著者名3 三浦 裕二 /編・著  

著者名4 江上 和也 /編・著  

出版社 : 日刊建設工業新聞社 (2011/6/1)

発売日 : 2011/6/1


ISBN-13 : 978-4782411032


日本全国各地で現在も活躍している閘門、遺構として残されている閘門、かつて存在していた閘門の跡などを写真とともに紹介。運河・閘門の基礎知識や、舟運再興の可能性なども収録。『日刊建設工業新聞』連載に加筆し書籍化。
世界各国の閘門の歴史を概観しながら、日本国内の閘門の機能や地域における役割を写真付きで紹介。閘門や舟運に関するコラムもあり、各地の河川文化に触れることもできる。多くの人が閘門や河川文化に興味を持ち、舟運による地域観光や地域づくりに取り組む一助となるほか、土木史においても貴重な資料である。
目次
序章 運河・閘門の基礎知識
第1章 北海道の閘門
第2章 東北の閘門
第3章 北陸の閘門
第4章 関東の閘門
第5章 中部の閘門
第6章 近畿の閘門
第7章 中国・四国の閘門
第8章 九州の閘門
終章 これからの河川舟運と閘門
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タグ:水の道
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