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沖縄戦の子どもたち--川満 彰 著-吉川弘文館-出版2021/05/17 [満州・大東亜]

61En00C8u8S.jpg沖縄戦の子どもたち
著者 川満 彰
吉川弘文館
シリーズ 歴史文化ライブラリー > 近・現代史526
出版年月日 2021/05/17
ISBN 9784642059268
判型・ページ数 4-6・240ページ
内容説明
太平洋戦争末期の沖縄で、激しい地上戦に巻き込まれた少年少女たち。少年兵・学徒隊や補助看護隊への動員、学童疎開船・対馬丸の撃沈、「集団自決」など過酷な戦禍に苛まれ、生き残った者も戦争孤児となるなど、人生を大きく狂わされた。大人の巻き添えにされた彼らの体験や視点を通して、二度と戦争を起こさないために何ができるのかを考える。
8頁
 沖縄という小さな鳥での地上戦は、子どもにとって休まる場所はどこにもなかった。戦没した要因は様々で米軍からの攻撃もあったが、日本軍による虐殺なともあった。中南部では死体を踏みつけながら逃げまどい、また住民も生きのびるために子どもを壕から追い出したり、目の前で子どもか住民に殺されることを、暗黙に了承する場面もあった。北都では山中のなかを餓死するまで、もしくはその寸前までさまよった。宮古島・八重山諸鳥では米軍が上陸しなくても住民は戦争マラリアで苦しみ、多くの子どもが命を落とした。
 なぜ、守らなければならない子どもたちが兵士となって戦場に立ち、あるいは『鉄の暴風』禍に放り出されなければならなかったのか。その道筋をつくったのは大人だった。木書は、これまで蓄積された沖縄戦に関する資科を一八歳以下の子どもに焦点をあて、改めて整理したものである。
 本書をまとめるにあたって、子どもの沖縄戦をより身近に考えるため、沖縄戦の実相を表す場合、戦没者の「率」での表紀は引用資料でパーセントでしか表されていない場合とし、出きる限り戦没者の「人数」を用いた。
 「もし、子どもの時に戦争がありたら」。
 現代の子どものおかれた社会状況と照らし合わせながら読み進めていただければ幸いである。
目次
もし、子どもの時に戦争があったら―プロローグ
子どもの教育―兵士となるために
兵士となった少年少女
戦場で生き残った子ども
戦禍のなかの教員と御真影―皇民化教育の末路
戦争孤児の戦後
混在化する国家主義と国民主権―エピローグ
著者等紹介
川満彰[カワミツ アキラ]
1960年、沖縄県コザ市に生まれる。2006年、沖縄大学大学院沖縄・東アジア地域研究専攻修了。現在、名護市教育委員会文化課市史編さん係会計年度任用職員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
もし、子どもの時に戦争があったら―プロローグ
/子どもの教育 兵士となるために(日本人になるために―同化教育・皇民化教育の始まり/御真影と教育勅語/学校で教えられた戦争/小国民の思い出―勝ちぬくために)
/兵士となった少年少女(戦場への流れ/鉄血勤皇隊の編成/戦場へ/やんばるの少年兵・護郷隊/防衛隊・義勇隊・挺身隊などに編成された少年少女)
/戦場で生き残った子ども(学童疎開の子ども/「集団自決」の子ども/戦場の子ども)
/戦禍のなかの教員と御真影 皇民化教育の末路(御真影の取り扱い/御真影奉護隊の結成/すべての御真影をやんばるへ/山中をさまよった御真影/戦場に立たされた教員)
/戦争孤児の戦後(戦争孤児対応の実態/証言からみた戦争孤児の戦後)
/混在化する国家主義と国民主権―エピローグ

タグ:沖縄戦
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