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広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密--竹村 公太郎-追記 [明治以前・国内]

71i-aVTk6KS.jpg広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密?
竹村 公太郎? (著)
?集英社?
発売日 : 2021/4/26
ISBN-13 : 978-4087817003
内容紹介
広重の浮世絵は、江戸時代の写真だ!?
広重の浮世絵をこよなく愛好する著者が、ふと発想を転換して浮世絵をみたところ…驚くべき事実が浮世絵に書き込まれていることを発見! さらに専門である土木や治水の知識を合わせて考えると、江戸の地形や歴史の謎が解け、知られざる江戸幕府の政治や仕組みの秘密も見えてくる。
謎解きを、「名所江戸百景」や「東海道五拾三次」などに描かれた名所ごとに展開。日本橋、四谷内藤新宿、溜池、新橋……この一冊を片手に、江戸の地形を巡る散歩をするのも楽しい! 美しいカラー図版満載で保存版にしたい一冊!!
【目次】
第1章.日本橋から始まる旅 ――もっと薄く、より小さくが、日本人のアイデンティティー――
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第2章.「参勤交代」と「統一言語」
第3章.水運が形成した情報ネットワーク
第4章.戦国のアウトバーン、小名木川
第5章.関東平野の最重要地、軍事拠点「国府台」
 川面を走る何艇もの帆掛け舟。その川に突き出た断崖と、松の木の下には物見遊山らしい三人の人。彼らが遠く眺める先には霊峰・富士。まるで日本各地の風光明媚な眺めを凝縮したような、広重の「鴻の台とね川風景」、
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第6章.馬糞が証明する 究極のリサイクル都市「江戸」
 馬糞の1kgで3690カロリー、薪の1kgで3000カロリ。
 木材伐採で森林が消失、禿山に[→]薪不足→馬糞を子供らが拾い集め、乾かして燃料に販売する業者が買い集める
第7章.広重の〝禿山〟から考える エネルギー問題
 遷都に潜む日本のエネルギー事情
 江戸末期には日本全国の山々は伐採され禿山化
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 黒船来航 1853年(嘉永6​年)・・石炭の利用、福島の磐城炭田は「1857 (安政四) 年 片寄平蔵が湯長谷藩の許可を得て弥勒沢に開坑」
 「1868(慶応四)年 戊辰戦争が起る。加納作平が大総督府小名浜石炭取締局より石炭御用達を下命。神永喜八、平潟港が政府軍艦に石炭納入。」
 九州の筑後炭田・・江戸時代中期(西暦1700年代)頃から製塩において燃料として石炭を用いるようになったため、当時の小倉藩と福岡藩は域内の石炭採掘・輸送・販売を藩の管理下に置き、炭鉱の開発を進めた。
  1872年(明治5年)に鉱山解放令が公布され、明治政府や民間人により炭鉱開発
第8章.下谷広小路 ――防災都市の原点――
  江戸の1657「明暦の大火」が上野広小路を  徳川家康が1603年(慶長8年)に徳川家康が征夷大将軍に任官し、江戸を本拠として創立した。
  会津藩主・保科正之(ほしな まさゆき)の防火対策
  江戸の町に瓦屋根が普及した理由は  
   『瓦は高価なもの。贅沢はいけない。』という禁止令で高価なため一部階級での使用に限られてたり、1657「明暦の大火」後も破壊防火の際に瓦が落ちて危険として土蔵以外は禁止。1720年享保5年・八代将軍吉宗、一転して瓦葺きを奨励し、幕府は10年年賦の拝借金制度を武士、一般庶民にまで運用。
第9章.日本人と橋造り ――対岸への願望――
存続の為に対岸へ
気象と地形を乗り越えた「しなやかな船橋」
明暦の大火で一変した橋の必要性・・焼死、窒息死以外にも水死が数万人
ぬかるみを克服して橋柱はし‐ばしらを立てる 
 捨石 「群杭ぐんくい」 玉石
近代、東京まで引き継がれた技術
変らない自然の中の土木
明暦の大火のレクイエム
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第10章.日本堤と吉原の遊郭 ――市民が守った江戸――
第11章.遊郭の窓から五〇〇年の時空へ 〝高台〟という仕掛け
 障子の桟にちょこんと座って外を眺める猫。その眼下には川んぽが広がり、遠くに夕焼けの紅に囲まれた川まれた富士山。巣に川る鳥の群れ。一見、のどかな夕刻の川合の風景ですが、
 障子の桟には手拭い。左には寝床を隠す屏風が立ち、その下に女性のかんざしが置かれている。これらの描写から、遊郭の部屋ということがわかります。
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第12章.ヤマタノオロチが眠る 湿地都市の宿命
長年、水害と格闘してきた私には、当時の江戸がいかに水害に悩まされていたをあらわす。
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第13章.文字通りの鳥瞰図
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第14章.日本の命の水の物語
川沿いに立ち並ぶ桜は。日本各地に点在していますが、この玉川堤は、自然の川でなく、江戸の川に生活水を川けるために造られた、人工の川水です。
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第15章.歴史が生んだ近代 ――牛から電車へ――
第16章.近代化の象徴、鉄道開通と住民運動の始まり
【著者】竹村公太郎(たけむら こうたろう)
(特非)日本水フォーラム代表理事及び事務局長、人事院研修所客員教授、博士(工学)。1970年建設省入省。国土交通省河川局長などを経て現職。著書:『水力発電が日本を救う』(東洋経済新報社)など多数。

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