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破戒と男色の仏教史--2008;11・・下 [隣の異教]

41jx6Na0KzL.jpg破戒と男色の仏教史
シリーズ名1 平凡社新書
シリーズ番号1 441
著者名1 松尾 剛次 /著  
出版者 平凡社
出版年 2008.11
上より続く
目次
第一章 持戒を目指した古代・・・017
なぜ戒律が必要になったのか・・・018
待たれていた鑑真と国立戒壇・・・032
延暦寺戒壇の成立・・・043
最澄(767~822)がめざした大乗仏教/悉有仏性しつうぶっしょう説
大乗と小乗、戒律の違いは?
酒と梵網戒/延暦寺がとった酒税
怨霊と延暦寺戒壇の成立/円珍の戒牒
うすれていく戒壇の違い
○戒をめぐる?現状?・・・058
国家公認の偽造戒牒/尼と授戒
僧兵とは/
真弟子の正体・・・真弟子しんでし、僧・の子・息子が僧・弟子になった。故事談の成尊僧都(1000年頃)
第二章 破戒と男色の中世・・・069
○守れなかった戒──宗性の場合・・・070
学僧宗性/宗性の男色と弥勒信仰
往生と成仏の違い/中世の寺院で行なわれていた男色
○僧侶の間に広がった男色・・・080
男色相手としての稚児/宗性の愛童、力命丸
仁和寺の覚性の愛童・千住/童子以外の念者も
絵画史料に見る稚児/官僧の文化としての男色
稚児は断絶すべからず/稚児の争奪合戦
忍性とエンケン首座/食事についての破戒
賭博と酒を断つ/
女犯・・・真弟子は破戒の証拠
第三章 破戒と持戒のはざまで・・・117
○中世日本に興った”宗教改革”・・・118
うやむやとなった戒・・・900年10世紀以来、藤原氏などの貴族の次男、三男など非摘子が寺に入り、受戒し=官僧になる=
/実範によって始まった戒律復興
貞慶の戒律復興/
官僧について・・・各寺で出家するにしても、建前としては天皇・帝の許可を得て僧侶となり、国家から度縁=出家証明書をもらい東大寺戒壇ほかの国家的戒壇で受戒して、そのうえで僧位・僧官に任命される国家公務員的な官僚僧・官僧。鎮護国家の祈祷を勤め、衣・食・住が保証され、兵役の免除などの特権がありました。そして死穢・しえ・をはじめとする穢れの忌避などの制約があった。
死体に触れたり、同座するなどすれば死穢に汚染され(触穢しょくえ)、30日間謹慎しなければならない。葬式に官僧は触穢となるから従事しない。穢れ忌避の義務。
在家沙弥や聖・ひじり・といった官僧でない、衣食住の保証がない軍役がある僧侶が居た。
エリート僧貞慶と笠置寺
新たな活動のための二重出家
釈迦信仰と持戒/貞慶と男色
海住山寺ですら/北京律の祖、俊?
理論を担った覚盛/通受と別受
他者を救う僧であるために/叡尊と弘法大師
中世醍醐寺の男色世界/自誓受戒
西大寺での戒律「復興」/黒衣の持戒僧
叡尊教団の発展/新義律宗
○女性と成仏・・・151
比丘尼戒壇/法華寺尼戒壇の成立
尼たちの受戒/尼への伝法灌頂
○戒律の復興を人々に広める・・・160
殺生禁断/宇治の十三重層塔
忍性の社会事業/叡尊教団の戒律観
布薩を共有した中世律僧
○延暦寺系の戒律復興と親鸞・・・174
興円・恵鎮の戒律「復興」/繰り返す破戒と持戒
戒律復興運動と対極にあった親鸞
「無戒名字の比丘」の時代/破戒と末法思想
第四章 近世以後の戒律復興・・・183
国教化された仏教/初期の寺院統制政策
近世の指導者、明忍/慈雲飲光の正法律
幕府下の僧侶/明治の僧侶たち



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