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Z世代のアメリカ-- 2023/7刊行 [対USA]

Z世代のアメリカ
著者 三牧 聖子 (ミマキせいこ)
NHK出版 (NHK出版新書 700) 
刊行   2023/7/10
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4140887004

著者 三牧聖子[ミマキせいこ]
 1981年生まれ。国際政治学者、同志社大学大学院准教授。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程修了。米ハーバード大学日米関係プログラム・アカデミックアソシエイト、高崎経済大学准教授などを経て現職。専門はアメリカ政治外交史、平和研究。著書に『戦争違法化運動の時代』(名古屋大学出版会)、共著に『私たちが声をあげるとき――アメリカを変えた10の問い』(集英社新書)、共訳書に『リベラリズム 失われた歴史と現在』(青土社)

「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは?
機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差――
戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか?

米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。
気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角度から描き出し、私たちの社会や政治の想像力を広げる渾身の書。

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目次

第1章 例外主義の終わり―「弱いアメリカ」を直視するZ世代
第2章 広がる反リベラリズム―プーチンと接近する右派たち
第3章 米中対立はどう乗り越えられるか―Z世代の現実主義
第4章 終わらない「テロとの戦い」―Z世代にとっての9・11
第5章 人道の普遍化を求めて―アメリカのダブル・スタンダードを批判するZ世代
第6章 ジェンダー平等への長い道のり―Z世代のフェミニズム
第7章 揺らぐ中絶の権利―Z世代の人権闘争

 

同志社大の講座
第1回 2023年 5月18日(木) 「『 社会主義がない』国アメリカ?」

アメリカといえば「資本主義の国」と思う人は多いでしょう。しかしZ世代は、格差をもたらした資本主義に絶望しています。「社会主義と資本主義、どちらに未来があるか?」という問いに、過半数が社会主義と回答するーこれが今のアメリカです。既に人口の3割弱を占めるZ世代。彼らの視点からアメリカの現状を理解します。 

第2回 6月15日(木) 「女性大統領は誕生するのか?」
 2016年大統領選で女性初の大統領を目指したヒラリー・クリントンは、敗北演説で、女性の進出を阻む「高く硬いガラスの天井」が破られる未来への希望を語りました。それから数年後、その期待を託された副大統領カマラ・ハリスの人気は低迷しています。女性の進出を阻む「ガラスの天井」はどうすれば打ち破れるのでしょうか? 

第3回 7月20日(木) 「アメリカ社会と暴力」
 米国では自殺を含めた銃による死亡者は毎年4万人を超え、特定の属性を持つ人々への憎悪に由来する銃乱射事件も多発しています。銃暴力の増加の背景には何があるのでしょうか。これほどの犠牲があるのにどうして銃規制は進まないのでしょうか。銃規制を力強く求める新たな世代も紹介しながら、暴力を克服する道を探ります。 

第4回 8月10日(木) 「プーチンとアメリカ」
 ロシアのウクライナ侵攻以降、バイデン政権はロシアへの経済制裁やウクライナへの強力な支援を展開してきました。しかし社会に目を移せば、侵攻直前までプーチンへの共感を隠さず、今も公然とは批判しない一定の層が存在します。なぜ彼らはプーチンを支持するのか?民主主義国アメリカに存在するプーチン支持者の実像とは? 

第5回 9月21日(木) 「『盟主』がいなくなる世界と日本の選択」
 「アメリカは世界の警察官ではない」(バラク・オバマ)、「私たちは今まであまりにもお人よしに他国を守ってきた」(ドナルド・トランプ)―アメリカはもはや国際秩序の「盟主」として振る舞えるだけの国力を持たないという認識は、アメリカ社会のコンセンサスになりつつあります。世界の未来、そして日本の選択は?

より理解を深めるための 

 -三牧先生推奨書籍-

『私たちが声を上げるとき-アメリカを変えた10の問い』 
   和泉真澄(著)坂下史子(著)土屋和代(著)三牧聖子(著)吉原真里(著)(集英社/2022)
   ※新潟市立図書館収蔵
『「いま」を考えるアメリカ史』
    藤永康政(編著)松原宏之(編著)(ミネルヴァ書房/2022)
   ※新潟市立図書館収蔵
『よくわかるアメリカの歴史』
    梅﨑透(編著)坂下史子(編著)宮田伊知郎(編著)(ミネルヴァ書房/2021)
   ⁂新潟県立図書館収蔵
 異性愛や家族といった伝統的価値を標榜し、性的マイノリティをあからさまに迫害するプーチンのマッチョイズムは、アメリカ右派の間に着実に共感の輪を広げてきた
 
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米国の消費を牽引するジェネレーションZとは
ジェトロ https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2023/67cdb9b3a8530970.html
ジェネレーションZだが、購買行動においては、先行世代よりも堅実的で慎重な特徴を持つとされる。米国金融情報サイトのインディペンデント・バンカーは、ジェネレーションZの多くがリーマン・ショック(2008年)後の景気後退期間に幼少時代を過ごし、先行世代が住宅ローンや学生ローンに苦労した姿を目の当たりにしたことから、債務やローンを嫌う傾向がある、と指摘
ジェネレーションZの回答者の65%が商品購入の判断にあたって「割引の利用可否や買い得であるかが重要な判断材料になる」と回答しているとしており、購買行動においては保守的であり、買い得感のあるセールを好む傾向が比較的強い
ジェネレーションZが節約志向を持つと同時に、多少金額が高くても価値あるものを購入するという側面もあると
ジェネレーションZをターゲットとした新たな販促手法として注目されるのが、SNSなどでライブ配信をし、視聴者と配信者がコミュニケーションを取りながら商品やサービスの宣伝および販売を行う「ライブコマース」だ

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