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ドレスデン爆撃1945(2022刊)memo-東京大空襲 [軍事]

ドレスデン爆撃1945 シンクレア・マッケイ /著 若林 美佐知 /訳  白水社 2022年出版 より
 第23章   318頁 より

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 (1945年昭和20年)3月10日の東京大空襲である。二時間半にわたって、 Bー29爆撃機が都市に火を注ぎ、日本の防空戦闘機と消防隊は、その猛威を押し返すにはあまりに非力だった。米軍は一九二三年の自然災害(関東大震災)についてよく知っていた。関東大震災では、地震と津波に伴って竜巻が発生した。真夜中頃発進した爆撃機は、今度は自ら地獄をつくり出した。
 彼らの眼下に横たわる区域には、ー〇〇万を超える人が住んでいた。家族はどこかへ、運河へ、川へ、寺へ逃げようとしたが、虚しかった。空襲火災が唸り心りをあげて允生し、沸騰するする空が銅色になった時、父親たち、母親たち、子どもたちは立っていた場所で生きながら焼かれた。米革の操縦上は飛行しながら、空気が欠乏したためではなく、焼ける肉の悪臭が広がったために酸本マスクを引き下げなくてはならなかったと言われている。
しかし不思続なことに、この襲擊と、同様のほかの襲撃は、ヨーロッパの戰争が呼び起こしているような【欧米の】内省のきっかけにはならなかった。代わりに、多くの人には、カーティス・ルメイ将軍麾下の爆擊機はこれ以上の流血を回避するため、戦争を早く終わらせようとしただけのように思われた。数か月後【8月】、いっそう恐ろしい、歴史を変える【原爆】襲撃が行なわれる時には、さらに強く主張される論拠である。

タグ:空襲
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