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天皇と右翼・左翼ー2020 [満州・大東亜]

日本海軍ー天皇と右翼・左翼4480073043.jpg天皇と右翼・左翼
日本近現代史の隠された対立構造
著者 駄場 裕司 /ダバ ひろし
出版者 筑摩書房
ちくま新書 番号11482
出版 2020.3
ページ数347p
ISBN 978-4-480-07304-4
新潟市立図書館収蔵 新津館 NDC分類(9版)361.65

内容紹介
近現代日本を動かしてきたのは、幕末以来の天皇家と伏見宮系皇族(旧宮家)の対立と裏社会の暗闘である。伏見宮が昭和帝の意を無視して、開戦に走った原因を、公武合体まで遡り、天皇家の内紛と捉えるとともに、天皇を巡る右翼と左翼の倒置関係を論じてる。この対立構造に右翼が反昭和帝となり、昭和帝がカウンターとして左翼を引き付けた。
 対米戦争へ主導したのは反英米的な軍・伏見宮系皇族・一部の長州閥有力者で、彼ら右派は昭和二十年八月十五日の宮城事件、三島事件など数多く事件を起こし、潜在的に反(昭和)天皇だった。
 昭和天皇・貞明皇后は左派勢力と個人的につながり、親天皇=保守=右翼ではなかったのだ。従来の右翼・左翼観を打ち破り、近現代日本の支配層における対立構造を天皇を軸に描き直す。
「通俗的だが実態と違うイメージで理解されがちな日本の「右翼」・「左翼」の付置を、根本的に書き換えることが、本書の目的である。(はじめに)」「日本の左右対立は冷戦最前線における『見せかけ』だった可能性(第八章)」
著者紹介 駄場 裕司 /ダバ ひろし
1964年東京生まれ。広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。博士(学術)。朝日新聞記者等を経て、著述家。著書に「大新聞社」など。

目次

はじめに―昭和天皇は「右」と近かったのか?
1 揺れ動く「右翼」と「左翼」
第一章 本来の右翼・左翼概念が適用できない戦前日本
第二章 後藤新平人脈と天皇家
第三章 朝日新聞社と保守本流

2 天皇家vs.伏見宮系皇族・「右翼」
第四章 貞明皇后vs.久迩宮家―倒幕派と公武合体派の確執1
第五章 昭和天皇vs.伏見宮系皇族軍人―倒幕派と公武合体派の確執2
/伏見宮元帥と昭和天皇の対立/伏見宮が導いた対米開戦/対米戦回避を諦めていなかった昭和天皇/昭和天皇と高松宮の確 執/必戦論者たった高松宮
/伏見宮系皇族を免責する「左翼」の昭和天皇戦争責任追及/伏見宮系旧皇族側に立って天皇家を攻撃した共産党

第六章 天皇制はなぜ残ったのか―「右翼」「左翼」双方の誤解
第七章 六〇年安保―天皇・田中清玄・ブントvs.岸信介・共産党・社会党
第八章 「左右」連合の諸相

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