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大量小型無人機で自爆攻撃構想持つ中国ー2020;0608 [軍事]


2020;0606  西村 金一  より、抜き書きと補充
ドローン・無人機が数十から数百キロを、定められたコースを飛翔し、目標に到達し、命中するには、地球の上空2万キロの高度にある測地衛星による誘導が必要だ。そのシステムとして中国は、2011年太平洋地域でGPS誘導を可能にする北斗システムを完成させた。
 その後、2011年6月に艦艇に搭載し運用を開始、2013年9月には尖閣諸島に接近させた。
 2017年12月、中国の国立防衛技術大学(NUDT)(正式には人民解放軍(PLA)国立防衛科学技術大学)の研究者が、約20の小型無人機を使用した実験を行った。公開された実験ビデオを見ると、爆弾を搭載した多くの小型無人機が群れを成して飛行し、目標地域まで飛行を続け、攻撃目標を捜索探知し、そのまま突っ込んで爆発する。
ジョゼフ・トレビシック Joseph Trevithick氏の2018年1月16日論文によると、詳しくは以下のようである。 
 ①マイクロ爆弾を投下する
 ②小型無人機の一つが米軍ステルス戦闘機F-22の吸入口から吸い込まれて入り、機を破壊する
 ③数百の小型無人機が、戦闘機群に入り込み、多くの戦闘機を破壊する。
 
2018年12月北斗3号システムを全世界で運用を可能にした。
中国が大群の小型無人機を運用し、自爆攻撃構想を全世界で実現させる技術とシステムが具体的に確立する。
 
翌2019年9月、サウジの石油施設が自爆型無人機やミサイルによる攻撃を受けた
MQ-9自爆型無人機にみる今後の世界-.jpg

 小型無人機は、レーダーに映らないために、対応が難しい。韓国が北朝鮮の小型無人機を発見できていないことがこれを証明している。 北朝鮮は、中国の北斗システムの運用に合わせて、中国企業が開発した小型無人機を導入し、実際に韓国内部の偵察を行った。2014年3~4月、2017年6月に小型無人機が韓国内に墜落し発見されたが、韓国は飛行時には探知してない。
小型無人機の大群による自爆攻撃要領(イメージ) 出典:各種資料に基づき筆者西村 作成 ここから
52小型無人機の大群による自爆攻撃要領(イメージ).jpg
 小型無人機大群攻撃に要注意
 戦闘機や巡航ミサイルを空中で破壊するには、これらの空中の目標をレーダーで捕捉し、計算機が戦闘機の未来予測位置を計算して、対空ミサイルおよび対空機関砲弾がそこに向けて発射される。細部の誘導はミサイルが持つ誘導システムで目標を追いかける。これがこれまでの防空システムの原理だ。
大群でも小型無人機は、プラスチックで製造され、かつ小さい。だからレーダーにはほとんど映らない。戦闘機や巡航ミサイルと違って、飛翔形態も方向と高度を自由自在に変更し小回りができる。こうなると、未来予測位置を計算することが難しくなる
 また、防御では小型無人機を対空ミサイルでの撃墜は費用対効果が悪すぎる。
 高射機関砲で防御する場合、射程が短いために、すべての地域に配置することができない。小型無人機は大量に使用されるために、防御側は自爆攻撃目標を限定しにくい。そのために、高射機関砲をどこに配置すればよいか、優先順位が決められない。此処
 だが、小型無人機がGPS誘導であるがゆえに、別の対策がある。小型無人機の攻撃には、電磁波を指向して照射すれば、無人機に飛翔の指示を与えるGPS誘導が不可能になり、混乱して墜落する。
 米軍は有効範囲はどれくらいなのか不明だが、エネルギー兵器「LMADIS」(海兵隊装備)および「THOR」(空軍装備)という兵器を開発している。
ここからは、私・虹屋の疑問
2019年9月14日、サウジの石油施設が受けた攻撃は、半自律兵器型の自爆型無人機やミサイルによる。ラジコンのように、どこかで人がずっと操っている、どこをどう飛ぶか、何を目標に攻撃するか、いつ撃つかなどといった部分を、どこか遠くで人が操縦している状態の遠隔操作型は想像しやすい。サウジの石油施設には別のタイプが用いられた。
ドローンが離陸するところまでは人間がコントロールするが、あとはGPSを使って勝手に飛行し、そのまま標的に突入して爆発する半自律兵器型である。発射した側は、撃ってしまえばあとのことは知らないので、「ファイヤ・アンド・フォーゲット型」(Fire and Forget)とも言われるタイプの自爆型無人機が用いられた。このタイプは、GPS情報を無線・電磁波で入手し、それで自機の位置を割り出し、標的に向かって方向と高度を自由自在に変更し小回りしつつ飛行し、標的を探知するとそのまま突っ込んで爆発する。
人が乗っていないし、自爆用だから途中で墜落しても構わない。GPSによる誘導も「落っこちても構わない」となると、民間で使われている、しているというと難しそうだが、GPSに対応したスマートフォンを利用できる。「落っこちても構わない」となると、民間で使われている技術を応用して十分に作れてしまうのだ。

タグ:AI兵器
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