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検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?--2023 ⑷ [軍事]

検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 【著者】小野寺 拓也  田野 大輔 
岩波書店 岩波ブックレット № 1080 ISBN 978-4002710808
新潟市立図書館収蔵本 亀田館 234/オ
烏賀陽(うがや)弘道氏のツイッター[X]より 虹屋ツルマキが要約(文責は虹屋)
 1933年、ナチスが政権に選挙で就いた理由のひとつは、共産主義への恐怖です。当時はソ連でスターリンの暴政が繰り広げられ粛清、飢饉で数百万人が死んだ。ドイツにも伝わっていた。ナチスと政権の座を争っていたのは共産党であり、人々は「共産主義者よりナチスの方がマシ」という選択に傾いた。
 
そもそも「ドイツ国民は熱狂的にナチスを選んだ」というのは、そういうナチス支持者を写したプロパガンダ映像から来たフレーミング効果にすぎません。当時のドイツ国民は疲弊し切っていた。そしてドイツがスターリン支配下のソ連のように共産主義支配になったらどうしようと怯えていた。
 
もう一つ忘れてはならない歴史のファクターは、当時の世界を大恐慌が覆っていたことです。その劇薬的な処方箋を提示したのは、ソ連の共産主義とナチズム、そしてアメリカのニューディール政策だった。どれも経済の自由放任主義をやめて、経済を国家の統制下に置く点では同じです。
 
スターリンとヒトラー、ルーズベルトが実は経済においては同じことをやったというとびっくりするかもしれません。しかし政府が事業を作って雇用を生み出し、失業者を減らしたという点ではそんなに大差はない。政治サイドの手法が激しく異なるだけです。
現実に、ルーズベルト大統領は今でもアメリカの右翼からはアカ(共産主義者)呼ばわりされています。


A・takosabur(南茂樹@いじめ問題を許さない)@Akashitakosabur
 
だから、ヒトラーがドイツ経済を立て直したら、英国などでは「民主主義よりああいうのがエエのでは」との議論が出て来たし、ヒトラーびいきの新聞人も生まれた。ノースクリフ卿なんかがそうですよね。

本書 「検証 ナチスは「良いこと」もしたのか」 より
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第四章 経済回復はナチスのおかげ?・・・041頁 小野寺と田町の共同
 アウトバーン建設と雇用創出計画
  ①アウトバーン建設の歴史的背景
  ②アウトバーン建設がめざしていたもの
  ③どの程度景気回復に効果的だったのか?
 軍需・戦時経済
  ⑴巨額の負債でまかなわれた軍需経済
  ⑵収奪の経済
   (a)占領地からの収奪
   (b)ユダヤ人からの収奪
   (c)外国人労働者の強制労働
  ⑶「軍備の奇跡」という神話
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