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検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? [取り寄せ願う]

検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?
失業率を低下させ、福祉政策を行った…ナチスの功績とされがちな事象をとりあげ、事実性や文脈を検証。
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著者 小野寺 拓也 著 , 田野 大輔 著
> 岩波ブックレット 番号 1080
刊行日 2023/07/05
ISBN 9784002710808
本の内容
「ナチスは良いこともした」という言説は、国内外で定期的に議論の的になり続けている。アウトバーンを建設した、失業率を低下させた、福祉政策を行った――功績とされがちな事象をとりあげ、ナチズム研究の蓄積をもとに事実性や文脈を検証。歴史修正主義が影響力を持つなか、多角的な視点で歴史を考察することの大切さを訴える。

田野大輔・甲南大教授 朝日新聞デジタル記事要約
「ナチスは良いこともした」――。そんなSNSでの発言、ネット上にナチスを肯定的に捉える言葉が広がってる。そして「どちらが正しいか」の判断が人気投票に委ねられてしまいかねません。様々な見方すべてに、等しく価値があるわけじゃない。妥当性の高いものと低いものが存在しています。
 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、研究者の世界ではすでに否定されている見方で、出版さた書籍の著者は歴史やナチズムの専門家ではありません。
たとえば、アウトバーン建設で減った失業者は全体のごく一部で、実際には軍需産業の雇用の方が大きかった。女性や若者の失業者はカウントしないという統計上のからくりもありました。
こうした逆張りは、世界中のだれもが認める「ナチス=悪」が絶対じゃないとなれば、日本の戦争責任だって絶対じゃなくなる。それを信じたいという需要があるから、存在しているのです。


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