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女装と日本人 講談社現代新書 三橋 順子 /著 2008 [明治以前・国内]

9784062879606.jpg女装と日本人
著者 三橋 順子 /みはし じゅんこ
出版者 講談社
講談社現代新書 1960
出版年 2008.9
ページ数 373p大きさ 18cm
ISBN 978-4-06-287960-6
新潟市立図書館収蔵 新津館 /384/ミ/

内容紹介

ヤマトタケルの神話、僧侶と女装の稚児の恋、歌舞伎の女形、夜の新宿ネオン街…。“女装”を抜きに日本文化は語れない! 女装の実践者・研究者である著者の視点から、過去と現在における女装と日本人との関わりを述べる。

①日本人は、性別越境の芸能に強い嗜好があること。
② 異性装者に対して、少なくとも個人レベルでは、比較的寛容な意識を持っていること。
③ そうした文化や意識は世界の中でかなり特異であること。
④ そしてそのことにほとんどの日本人が気づいていないこと。

本書では、見かけの服飾だけでなく、しぐさや言葉使い、社会における役割までも、身体とは逆の性別のそれを行うような場合は、「性別越境」 (トランスジェンダー   Transgender )という概念を用います。この場合、男性から女性へ ( Male to  Female ) の転換を M t F、女性から男性へ( Female to Male )の転換 をF t Mと称します。
目次
はじめに
 序章日本人は女装好き ?
第 1章古代〜中世社会の女装
    1女装の建国英雄ヤマトタケル——日本神話の女装観
   2双性の巫人ー弥生時代の女装のシャーマン
   3ぢしゃ (持者 )—中世社会の女装巫人
  4女装の稚児ー中世寺院社会における女装の少年
     5 中世の芸能と異性装―稚児と白拍子
第 2章 近世社会と女装
     1 歌舞伎の成立―異性装者へのあこがれ
     2 歌舞伎女形の意識と生活——平生を、女にて暮らす
     3   陰間と陰間茶屋——江戸時代のニューハ— フ 
     4 とりかえ児育と市中の女装者
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第 3章 近代社会と女装
     1 文明開化と異性装の抑圧
     2 女装と犯罪イメージの結合
     3 異性装の「変態性慾」化
     4 抑圧の中を生きぬく
第 4章 戦後社会と女装
      1 女装男娼の世界 
      2 ゲイバー世界の成立 
      3 女装芸者の活躍
      4 性転換女性とブルーボーイ 
      5 ゲイバー世界の分裂
      6  ニューハ—フ誕生
      7 アマチュア女装者の登場
      8 新宿女装コミュニティの形成
      9 商業女装クラブの出現
第 5章   現代日本の女装世界————新宿の女装コミュニティ
      1 順子の生い立ち ー新宿まで
      2  ネオンが似合う「女」になる
      3  新宿女装コミュニティの性別認識
      4 女装コミュニティの人びと女装客と男性客
      5 女装コミュニティのセクシユアリティ
第 6章   日本社会の性別認識
      1 「女をする」ということ
   2 「女扱いされる」ということ
   3 「女」扱いから「女」錯覚へ
   4 「日本人の女ではない」ということ―性別認識と民族認識
   5 性別認識と場
   6 身体を「棚上げ」できない場
   7 「女見立て」のセクシュアリティ
終章 文化としての女装 
       1 女装文化の普遍性
   2 トランスジェンダーと職能
        3 なにがトランスジェンダー文化を抑圧したか——宗教規範の問題
   4 性転換する神と仏
         5 ふたたび「日本人は女装好き」―性別越境の魅力
おわりに トランスジェンダーを生きる
参考文献

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