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江戸の宇宙論 (集英社新書) 池内 了 (著) – 2022/3/17 [明治以前・国内]

51+Bbz9L17L.jpg江戸の宇宙論  
池内 了  著 (イケウチ さとる)
出版社 ‏ : ‎ 集英社  (集英社新書) 320ページ
発売日 ‏ : ‎ 2022/3/17
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087212068
内容情報
19世紀初頭、実は日本の天文学は驚くべき水準に達していた――。
知られざる「天才」たちの活躍を通して、江戸の科学史の側面を描いた画期的一冊!
今日ではノーベル物理学賞を獲得する水準に至った日本の天文学研究。
そのルーツを辿ると、江戸時代後期の「天才たち」の功績にまで遡る。
「重力」「遠心力」「真空」など現在でも残る数多の用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄 シヅキ ただお。
「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し、宇宙人の存在さえ予言した豪商の番頭・山片蟠桃 ヤマガタ ばんとう。
そして超一流の絵師でありながら天文学にも熱中し、人々に地動説などを紹介した司馬江漢  シバこうかん。
彼らはそれぞれ長崎通詞(オランダ語の通訳者)/ 豪商の番頭・金貸し業 / 画家という本業を持ちつつ、好奇心の赴くままに宇宙に思いを馳せたのであった。
本書は現代日本を代表する宇宙物理学者・池内了が、江戸時代後期を生きた知られざる天才たちとその周辺人物らによる破天荒な活躍を負いつつ、日本の天文学のルーツに迫った驚きの科学史である。
【著者略歴】
池内 了(イケウチ サトル)
1944年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学/京都大学)。名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。
『お父さんが話してくれた宇宙の歴史』(岩波書店、全4巻)で産経児童出版文化賞JR賞および日本科学読物賞を、『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)で講談社出版文化賞科学出版賞(現・講談社科学出版賞)を、『科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか』(みすず書房)で第73回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
その他の著書は『物理学と神』(講談社学術文庫)、『宇宙論と神』『司馬江漢』(いずれも集英社新書)、『科学・技術と現代社会 上・下』(みすず書房)、『科学者と戦争』『科学者と軍事研究』(いずれも岩波新書)など多数。
【目次】
はじめに   
第一章 蘭学の時代 
蘭学の系譜
蘭学の四つの主題
暦学から天文学へ
「江戸の宇宙論」の展開
第二章 長崎通詞の宇宙   
 2─1 志筑忠雄という人
志筑忠雄の出自
杉田玄白の偏見
大槻玄沢の権威主義
蘭学の御用学問化
先達の本木良永
志筑忠雄の仕事
2─2 『暦象新書』と無限宇宙論
『暦象新書』の紹介
『暦象新書』の構成
「無限宇宙論」の提示
ニュートン力学の紹介
「混沌分判図説」
第三章 金貸し番頭の宇宙
 3─1 山片蟠桃という人
蟠桃の出自
買米制度と大名貸し
蟠桃による升屋の差配
『草稿抄』
蟠桃という名前
懐徳堂
『夢の代』へ
 3─2 大宇宙論の展開
『夢の代』の構成
「地動儀明暗界並三際図」
地動説について
世界観の変遷
人間が存在する宇宙
終 章  「歴史の妙」  
補 論  日本と世界の認識   
 補論─1 志筑忠雄の『鎖国論』をめぐって
 補論─2 山片蟠桃の世界認識
あとがき
参考文献一覧
時代背景をなす人々とその代表作 
年表
図版制作/MOTHER
   


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