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経済学者たちの日米開戦---2018年刊行 [満州・大東亜]

経済学者たちの日米開戦-603828_l.jpg 経済学者たちの日米開戦 
   秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く
著者 牧野 邦昭 [マキノ くにあき]  
出版年 2018.5
出版者 新潮社
 新潮選書  
ISBN 978-4-10-603828-0
新潟市立図書館収蔵 新津館
県立図書館収蔵
内容紹介
一流経済学者を擁する陸軍の頭脳集団は、なぜ開戦を防げなかったのか。焼却されたはずの秘密文書が明かす「無謀な意思決定」の真実。新資料が明かす「痛恨の逆説」。有沢広巳ら一流経済学者を擁する陸軍の頭脳集団「秋丸機関」が、日米の経済抗戦力の巨大な格差を分析した報告書を作成していたにもかかわらず、なぜ対米開戦を防げなかったのか。「正確な情報」が「無謀な意思決定」につながっていく歴史の逆説を、焼却されたはずの秘密報告書から克明に解き明かす。瞠目の開戦秘史。
有沢広巳ら一流経済学者を擁する陸軍の頭脳集団「秋丸機関(あきまるきかん)」が、日米の経済抗戦力の巨大な格差を指摘する報告書を作成したにもかかわらず、なぜ無謀な対米開戦を防げなかったのか。焼却されたはずの『英米合作経済抗戦力調査(其二)』など秘密報告書を2014年7月以降に見出し、その新資料を基にして、「正確な情報」が「不合理な意思決定」につながっていく過程を克明に辿り、日本屈指のエリートたちが陥った「痛恨の逆説」を解き明かす。
【【「昭和一六年夏の敗戦」(猪瀬直樹著 中公文庫)で「太平洋戦争開戦前に日本必敗を予測していた機関」として、今の世に知られるようになった「総力戦研究所」について、この研究所で昭和16年8月末に政府要人の前で行なわれた机上演習は、アクティブラーニングの一環であること、研究所の実態は研究機関というより高度な教育機関であり、演習成果を政策に生かすとことは全く考えられていなかったことなどを解説する。また、研究所の作成した他の資料では、長期戦にならない限りは対米戦に勝利の見込みがあるとしたものもあるとする。これらの総力戦研究所に関する記述には正直びっくりした。資料の充実などによる学問的な研究の深まりで、一般に言われてきた先の大戦にかかる歴史が書き換えられていることを実感する上でも出色の1冊だ。】】


目次
第1章 満洲国と秋丸機関
第2章 新体制運動の波紋
第3章 秋丸機関の活動
第4章 報告書は何を語り、どう受け止められたのか
第5章 なぜ開戦の決定が行われたのか
第6章 「正しい戦略」とは何だったのか
第7章 戦中から戦後へ

著者
等紹介
牧野邦昭[マキノくにあき]
1977年生まれ。東京大学経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。現在、摂南大学経済学部准教授。専攻は近代日本経済思想史。著書に『戦時下の経済学者』(中公叢書、第32回石橋湛山賞受賞)など  (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 

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