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人生100年時代の経済-急成長する高齢者市場を読み解く-2019;0325 [介護]

人生100年時代の経済-急成長する高齢者市場を読み解く    

The Longevity Economy:Unlocking the World's Fastest-Growing.Most Misunderstood Market
著者 ジョセフ・F.カフリン 〈Coughlin,Joseph F.〉/訳  依田 光江(よだミツエ)
出版者 NTT出版
B6判/: 18.4 x 13 x 3 cm;6,365p
ISBN-13: 978-4757123731
出版:発売日: 2019/3/25 
税込価格 ¥2,916(本体¥2,700+税)

県立図書館収蔵  資料コード 0010019306552  NDC分類(9版) 675


内容紹介 高齢化は危機ではなく好機。未開拓のビジネスチャンスを探せ! さまざまなプロダクトの成功/失敗事例をもとに、企業が高齢者市場で成功するための秘訣を公開する。

高齢人口の増加は経済と社会をどう変えるか?
人生100年時代を迎え、「老後」の意味が変わった。世界一の少子高齢国である日本でも平均寿命は毎年過去最高を更新し、65歳以上が3割を超える2025年問題が目前だ。本書では高齢化社会の課題について最先端の研究を行うMITエイジラボの所長が、今後の消費経済で重要な位置を占める「ベビーブーマー世代」と呼ばれる戦後生まれの新しいシニア層の生き方や価値観、嗜好を徹底分析。高齢期の人たちが生活に取り込みやすいIT(情報技術)やプロダクト、サービスの新しいかたちを示すとともに、私たちの誤った高齢者像を打ち砕く。高齢化は危機ではなく好機であるというメッセージを徹底して伝える希望の書。

高齢者を弱者と見なす時代遅れのイメージと、ITや医学の恩恵を享受するこれからの高齢者の実態との乖離は広まるばかりだ。米国だけで年間8兆ドルにのぼるシニア向け市場に注目し、さまざまなプロダクトの成功/失敗事例をもとに、私たちの年のとり方を変えるデザインとイノベーションを提示する。



企業が高齢者向けビジネスで成功するには、
高齢消費者が本当は何を望んでいるかを
理解しなければなりません。
生命や安全のために必要なものではなく、
彼らをわくわくさせ、幸福にするものは何かを
知る必要があるのです。  

 消費者のジョブ(仕事・目的)を的確に理解することで、企業は人生100年時代の経済のなかで大きな失敗をせずにすむ。とはいえ、若い男性が主導する企業や業界にとってそれはなかなか高いハードルだ。
 実際、老いについての物語は強力なので、若者だけでなくある程度年齢のいったイノベーターも知らないうちに絡めとられてしまう。だが方策はある。

 企業は昔から、消費者が自社プロダクトを想定外の使い方で利用するのを歓迎してきた。新しい市場に売りこむ好機だからだ。今日の高齢消費者をよく観察すれば、彼らがプロダクトを静かにハッキングしていることに気づくだろう。そうしなければ自分のニーズを満たしてくれないプロダクトを、本来とは異なる使い途に利用しているのだ。
 どのケースでも、そこには高齢消費者の〈真のジョブ〉が現れている。

もっと興味深いのは、高齢者とその介護者が、もともと高齢者を対象につくられたのではないプロダクトに別の新しい使い方を見つけていることだ──。

(本文より)


人生100年時代の経済_.jpg目次

日本語版への序文
/はじめに 長寿命化のパラドクス
/第1章 老いの歴史 生命力
/第2章 老いにまつわる神話
/第3章 女性のつくる未来
/第4章 世代分離化か、世代統合か 2つの高齢者コミュニティ
/第5章 攻めの共感戦略と超越的なデザイン
/第6章 健康と安全と発想の転換の勝利
/第7章 幸福の追求
/第8章 人生100年時代の生きがいの追求、そして遺産


著者紹介(「BOOK著者紹介情報」より)

カフリン,ジョセフ・F.(カフリン,ジョセフF./Coughlin,Joseph F.)
米マサチューセッツ工科大学(MIT)エイジラボ(AgeLab高齢化研究所)所長。エイジラボは世界規模で進む高齢化の課題や可能性を様々な角度から探り、明るい高齢化社会をつくることを狙いとして多様な分野の研究者がチームを組み、金融からITまで幅広い研究テーマに取り組んでいる。

 MITの都市研究計画学科とスローン経営大学院の高度管理プログラムで教鞭をとるほか、高齢者のリタイア後の人生に関するオピニオンリーダーとして活躍。専門は人口動態の変化、テクノロジー、社会動向、消費者行動がビジネスや政府のイノベーションに与える影響など、著書にAging America and Transportation(2012)。

 ジョージ・W・ブッシュ第43代大統領政権時の高齢者の移動手段に関する政策アドバイザー、全米退職者協会(AARP)の理事会メンバーを務め、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の「退職後の未来を創造する12人のイノベーター」、ファスト・カンパニー誌の「経済界で最もクリエイティブな100人」にも選出されている


依田光江 (ヨダミツエ)
翻訳家。お茶の水大学卒。訳書にクレイトン・M・クリステンセン他著『ジョブ理論』、ラリー・オルムステッド『その食べ物、偽物です!』、アレック・ロス『未来化する社会』、ベン・パー『アテンション』(共訳)他多数。

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