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進化的人間考 [視座をホモサピエンス]

進化的人間考   著者 長谷川 眞理子 /ハセガワまりこ  
出版者 東京大学出版会  出版年 2023.2 
ページ数 3,180,4p  大きさ 19cm 
ISBN 4-13-063955-2

新潟県立図書館収蔵 /469/H36/
内容紹介
大きすぎる脳、火を使う調理、言語による伝達、文化の蓄積、様々な性差…。進化の視点からヒトの性質や社会のあり方などを考察する。『UP』連載に既発表論文を改稿したものを加えて書籍化。
著者紹介
長谷川 眞理子 /ハセガワまりこ
1952年東京都生まれ。1983年東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程単位取得退学。理学博士。専門は行動生態学。現在、総合研究大学院大学学長。
主著に、『進化とは何だろうか』(岩波書店、1999年)、『生き物をめぐる4つの「なぜ」』(集英社、2002年)、『クジャクの雄はなぜ美しい? 増補改訂版』(紀伊國屋書店、2005年)、『人間の由来』(上・下)(訳、講談社、2016年)、『私が進化生物学者になった理由』(岩波書店、2021年)他多数
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内容紹介
進化に興味を持った人に、最初に読んでほしい本
ヒトに固有な特徴や性差について進化という軸を通して検討し、なぜ言語や文化を持つのか、ヒトの進化環境がどんなものだったかなどについて、領域横断的に考察する。第一人者が明晰かつ親しみやすい語り口で、進化という視点から人間の本性に迫る。 
【第1章より】
人間がなぜこのような生き物なのかを科学的に探るには、人間の進化の理解が必須である。進化を理解するには、進化のプロセスに関する一般的な理論を知らねばならない。その進化の理論を最初に科学的な形で提出したのはチャールズ・ダーウィンだった。…
ダーウィンは、遺伝について何も知らずに進化の理論を考えたのだが、その後の遺伝学の発展に伴い、進化理論はどんどん進んでいった。現在の理解をもとに、人類の進化を考えると何が見えてくるか、本書では、進化という軸を通して、人間の理解を統合してみようと思う。進化学の越境であり、新たな人間学の試みの萌芽でもある。
目次
第1章 人間への興味――越境する進化学
第2章 ヒトとチンパンジーはどこが違う?
第3章 ヒトの生活史――赤ん坊、子ども、年寄り
第4章 ヒトの子育て――ヒトは共同繁殖
第5章 進化生物学から見た少子化――ヒトだけがなぜ特殊なのか
第6章 ヒトの食物と人間性の進化
第7章 ヒトにはどんな性差があるのか
第8章 ヒトのからだの性差と配偶システム
第9章 ヒトの脳と行動の性差1――食物獲得との関連
第10章 ヒトの脳と行動の性差2――文化との関連
第11章 三項表象の理解と共同幻想
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第12章 群淘汰の誤りとヒトにおける群淘汰
第13章 ヒトはなぜ罪を犯すのか――進化生物学から見た競争下での行動戦略
第14章 ヒトの適応進化環境と現代人の健康
第15章 ヒトの適応進化環境と社会のあり方
第16章 言語と文化
第17章 人間の統合的理解の行方
第18章 進化心理学・人間行動生態学の誕生と展望

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